令和2年7月豪雨発生からまもなく1年が経ちます。
さとふるでは、令和2年7月4日から「令和2年7月豪雨 災害緊急支援寄付」サイトを立ち上げ寄付を受け付け、寄付総額は約2億円となりました。(2021年6月現在)
多くの地域で甚大な被害が発生し、現在も全線不通のくま川鉄道など未復旧の箇所もあり、被災地域では継続した支援が求められています。
本特集では、被災地の現状と寄付金の活用をご報告し、引き続き一人でも多くの方に被災地域や事業者を長期的に応援してもらえるよう、被災地のお礼品を地域から届いた声とあわせてご紹介します。
山形県新庄市
山形県新庄市から皆さまへ
令和2年7月の豪雨災害に際し、全国の皆さまから新庄市への温かいご支援を賜り、心より感謝申し上げます。
新庄市では最上川の氾濫により、隣接している畑地区および本合海地区の一部で住宅や農地が浸水するなどの甚大な被害を受けました。また、畑地区では給水施設が冠水し、一時的に断水状態になりました。洪水警報および交通規制などの解除後に避難所から自宅に戻った住民の皆さまによって、住宅の浸水箇所の復旧作業が行われ、現在は復旧が完了しています。
寄付金活用報告
皆さまからいただいたご寄付につきましては、災害廃棄物の処理や河川・農地の災害復旧など、被災された住民の皆さまのライフラインの復旧支援に活用させていただきました。
今後とも、新庄市への変わらぬご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

市内の鳥居も浸水した

現在の様子
山形県新庄市のお礼品提供事業者からのメッセージ
株式会社もがみ物産協会
最上伝承野菜登録商品、「畑なす(ハタナス)」は、山形県新庄市本合海畑地区で栽培されております。山形の母なる川、最上川が幾重にも蛇行し、水害の頻発地帯でもあります。
昨年7月、やはり豪雨と共に川が氾濫しました。農家の柿崎友子さんの畑は、水害に合わぬよう高台の畑に「畑なす」を植えています。200本以上の苗を育て、毎日ナスに声を掛けているそうです。
「丈夫に、美味しく育てなあ」柿崎さんは、我が子と同じだと、よく話してくれます。
母屋に保管していた収穫した畑なすや、家財道具が流されました。ですが、学校給食や地元に納品しなければならない一心で「畑なす」を収穫し続けています。350年もの間伝承された「畑なす」。これからも、水害にも負けず畑なすを守り続けていきます。
山形県村山市
山形県村山市から皆さまへ
村山市では、降り続く雨により土砂災害の危険が高まり、市内全域に避難指示が発令され、一時は250名を超える市民が避難しました。人的被害はなかったものの、各地において道路の冠水や路肩欠壊などの被害が発生したほか、河川の氾濫により多くの住居や事業所が床上・床下浸水の被害に遭いました。
また、冠水により農地や農業用施設にも被害が及んでおり、収穫できなくなった農産物も多くあり、被害額は約7億3千万円にも上りました。
市道や林道などの一部は完全復旧には至っておらず、現在も復旧に向けた作業が引き続き行われています。また、冠水被害に遭った田んぼや畑においては、今年も美味しい農産物を全国の皆さまにお届けできるよう、農家の方が懸命に農作業に励んでいます。
寄付金活用報告
浸水被害に遭った住宅や事業所に対する修繕費用の補助や支援金などに活用させていただきました。

河川の氾濫により広範囲が冠水した

水が引いた現在の様子
山形県村山市のお礼品提供事業者からのメッセージ

浸水し半分以上沈没したビニールハウス
JAみちのく村山
昨年の豪雨災害の折には、全国の皆さまからふるさと納税により暖かいご支援をいただき誠にありがとうございました。一年が経過し、未だ作付けのできない田んぼや畑はありますが、全国の皆さまに村山市の美味しい農産物をお届けするために生産者一丸となり頑張っております。
昨年と変わらぬご支援をいただければ幸いです。
山形県尾花沢市
山形県尾花沢市から皆さまへ
尾花沢市では川の洪水や土砂崩れ、家屋の浸水など、多大な被害を受けました。
そのような中で、全国の皆さまから温かいご支援や応援のメッセージをいただき誠にありがとうございます。
被災から間もなく1年が経ちますが、皆さま方からの支援により、道路や水路の復旧も進み、冠水した尾花沢スイカの農場も例年通り定植することができました。
昨年は洪水によりスイカやお米の収穫ができなくなり生産者の皆さんも大変つらい状況にありましたが、今年も全国の寄付者さまへ美味しいスイカやお米をお届けできるよう頑張っております。今後とも尾花沢市に応援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
寄付金活用報告
皆さま方からいただいた寄付金は、国の支援対象とならない市独自の災害復旧工事に活用させていただきました。

土砂崩れにより塞がれた道路

現在は土のうで応急処置がされている
山形県尾花沢市のお礼品提供事業者からのメッセージ

浸水してしまったスイカ

今年植えたスイカの苗
山形県尾花沢市観光物産協会
令和2年7月豪雨では、尾花沢市では川の洪水や土砂崩れ、家屋の浸水など、多大な被害を受けました。
そのような中で、全国の皆さまから温かいご支援や応援のメッセージをいただき誠にありがとうございました。
被災から間もなく1年が経ちますが、皆さま方からのご支援により、道路や水路の復旧も進み、冠水した尾花沢スイカの農場や米生産者の方々も今年は例年通り定植することができました。
今年も全国の寄付者さまへ美味しいスイカやお米をお届けできるよう頑張っておりますので、今後も尾花沢市に応援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
山形県南陽市
山形県南陽市から皆さまへ
南陽市では降り続けた大雨により、令和2年7月28日、市内3,330世帯、約9,400人を対象に避難指示が発令されました。市内6箇所の土砂崩れ、冠水や陥没による26路線の道路通行止めに加え、河川の護岸流出・法面崩落など大きな被害をもたらしました。
また、浸水による住宅への被害をはじめ農林被害(作物・畜産など)も広い範囲で確認されました。
災害から約1年が経過し、道路や水路、河川などの復旧工事も進んでおり、濁流により甚大な被害を受けた写真の河川の復旧工事は令和3年8月末頃完成を予定しております。間もなく梅雨の季節を迎え、水害や土砂災害が起こりやすい季節となります。災害から市民の生活を守るため、今後も災害に強いまちづくりに努めてまいります。
皆さまの温かいご支援ありがとうございました。

吉野川の農業用施設が流出した

復旧工事が進む吉野川
山形県南陽市のお礼品提供事業者からのメッセージ

漆山果樹園で育てているブドウの木

豪雨によりブドウの下の方の実が割れてしまっている
漆山果樹園
令和2年の豪雨災害時は、収穫間近のブドウの実が割れてしまい、大きな被害を受けました。当園は残ったブドウを丁寧に加工し、レーズンやジェラートとして提供させていただきました。
これからも、気象災害に負けず頑張って参ります。今後ともご支援をよろしくお願いいたします。
福岡県朝倉市
福岡県朝倉市から皆さまへ
福岡県朝倉市では、令和2年7月の記録的な大雨により、域内各地で甚大な被害が発生しました。
平成29年九州北部豪雨災害から復旧・復興を目指している中、今回の大雨で河川が増水。建物や農地の浸水などの被害が発生し、本市の基幹産業である農業への影響は大きいものとなりました。
このような中、ふるさと納税を通じた災害支援の寄付金をいただき、早期の復旧事業に取り組むことができました。被災した農家の方から「おかげさまで作付けができました」との声もいただいております。
寄付金活用報告
復旧・復興にはまだ時間がかかりますが、皆さまからの寄付金は、災害復旧事業や今後の防災対策に使わせていただきます。

ビニールハウスなどの農地が浸水した

水が引いた現在の様子
福岡県朝倉市のお礼品提供事業者からのメッセージ
三連水車の里あさくら
令和2年7月豪雨より1年が経過いたします。
昨年は、ブドウ・梨と豪雨の影響で規格外品の出荷が多くなりましたが、今年は天候にも恵まれ順調に生育しております。
元気な朝倉の「美味しい」をぜひご賞味ください。
熊本県人吉市
熊本県人吉市から皆さまへ
令和2年7月豪雨では、球磨川や支川の各所において堤防決壊をはじめ、越水、排水路・用水などの内水氾濫などによる大規模な浸水被害が市内の広範囲で発生するとともに、護岸の崩落、橋りょう流失、道路・鉄道の損壊など多岐に渡り甚大な被害が発生しました。
これにより、20名の尊い人命が犠牲となるとともに、市全体の約2割にあたる3,360世帯の方が住まいに何らかの被害を受け、現在も別の住まいでの暮らしや市外避難を余儀なくされています。
寄付金活用報告
市内13か所に仮設住宅が完成し、多くの被災された方々が入居されています。今後は、災害公営住宅の建設に着手し、人吉市内に自宅を再建できるよう支援していきます。また、今年2月には仮設商店街がオープンし、被災された飲食業などの方々がお店を再開され、市民・事業者とともに復興に向けて進めています。
いただいたご寄付に関しまして、上記の復旧復興事業に活用いたします。引き続き全国の皆さまのさらなるご支援をお願いいたします。

浸水被害にあった市内

土砂が撤去され青空が広がっている
熊本県人吉市のお礼品提供事業者からのメッセージ

商品のシャツが水に浸かってしまった
HITOYOSHIシャツ販売店 シャリバリ
「豪雨災害」により甚大な被害を受けましたが休業半年を経て令和2年末に再開しました。災害とコロナ禍の中、人吉市には観光客の姿もなく厳しい状況が続いていますが、かつての日常に戻れるよう頑張っています。
人吉市のお礼品として魅力を増すべく新商品を準備しています。災害復興への道半ばの「人吉市」へご支援をよろしくお願いします。
熊本県津奈木町
熊本県津奈木町から皆さまへ
令和2年7月3日夜から4日にかけて降り続いた大雨は降り始めからの雨量が570mmを超え、かつて経験したことのない恐怖が町全体を襲いました。豪雨は町内各地で土砂崩れや浸水被害などを引きおこし、災害発生当時は、土砂崩れなどにより生活道が塞がれ、孤立する集落もありました。
現在では、ほとんどの土砂が撤去され、これまでの生活を取り戻しつつあります。しかし、復旧工事についてはまだこれからのところが多く、最近の不安定な天候下では予断を許さない状況が続いています。
寄付金活用報告
全国の皆さまからいただきました寄付は町のこれからの復旧・復興事業に活用させていただきます。まだまだ道半ばではありますが、町民一丸となって復興に向けまい進いたします。

旧平国小学校法面が崩壊
生活道を寸断し、家屋数棟が押し流された

崩壊した法面の復旧をしている
熊本県津奈木町のお礼品提供事業者からのメッセージ

自宅の真裏にある旧平国小学校の山が崩れた
平国丸
あれから1年が経ち漁師一丸となって頑張っています。海の中は平穏を取り戻し、良質な魚が獲れていますがコロナの影響で魚の流通が思うようにいかない現状です。漁師の助けになるよう、丹精込めて作った商品をぜひ一度ご賞味ください。
熊本県山江村
熊本県山江村から皆さまへ
令和2年7月豪雨災害により村内では、人的被害がなかったものの、記録的な豪雨の影響で、土砂災害や河川の氾濫による道路崩壊や家屋の浸水被害、ライフラインや農地、林道などで大規模な被害が発生しました。
現在は、復旧作業により、崩落した県道は仮復旧し住民が行き来することができるようになりました。河川においては、蓄積した土砂の撤去が連日行われています。また、自然豊かな農業や林業など一次産業を主幹産業とする本村ですが、被災した農地や林道の復旧にも時間を要しており、まだ本復旧とまでは至っていないのが現状です。
寄付金活用報告
皆さまからいただきました寄付金につきましては、まずはライフラインとなる道路の復旧などへ活用させていただきます。ありがとうございます。

万江川の災害時の様子

復旧工事が進められている
熊本県山江村のお礼品提供事業者からのメッセージ

宿泊棟横の小川が豪雨により増水

中庭側の出入り口まで水が押し寄せた
山江温泉ほたる・山江村物産館ゆっくり
豪雨災害により、裏山から流出した土砂が宿泊施設棟を襲い、床上浸水となりました。宿泊施設棟の小川では例年蛍が見られていましたが、豪雨以降蛍の姿は見られません。当初は道具も人手も不足していましたが、多くのご支援により温泉、宿泊、物産館は無事に営業を再開することができました。
皆さまのお越しを心よりお待ちしております。これからも応援お願いいたします。
熊本県あさぎり町
熊本県あさぎり町から皆さまへ
あさぎり町は、床上・床下浸水143棟、河川や道路の氾濫・侵食・土砂崩れなどが114箇所、農地や農業用施設の法面崩壊・土砂流入など、339箇所で被害がありました。
現在は一部復旧した箇所もありますが、復興まではまだ長い道のりとなっており、被災者の生活支援や応急復旧に町民一丸となって取り組んでいるところです。
寄付金活用報告
全国の皆さまからお寄せいただきました心温まるご寄付は、町の復旧・復興に係る事業のために有効に活用させていただきます。
今後ともあさぎり町への変わらぬご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

浸水してしまった農地

整備完了し今年は作付けができた
熊本県あさぎり町のお礼品提供事業者からのメッセージ
あさぎり町ふるさと振興社
豪雨発生時は全国の方々からのご支援を賜り心より感謝申し上げます。
豪雨被害から1年が経ちますが、商品を卸す会社はまだまだ復旧できず、私たちも商品を卸せない状況が続いております。
皆さまからのご協力をいただき、あさぎり町の商品をご提供できれば幸いです。
大分県由布市
大分県由布市から皆さまへ
昨年の豪雨では、建物の浸水被害、道路や鉄道の寸断、農地の流出が発生し、増水した河川に流され、市民の方の尊い命が失われました。災害復旧については、国や県の支援を受けながら順次復旧している状況ですが、完全な復旧に至っていない箇所も少なくありません。
また、コロナ禍により、市内の事業、とりわけ観光業に関しては、深刻な影響を受けております。
このような中で、多くの方々から、多方面にご支援をいただいていることは、大変有難く、心より深く御礼申し上げます。
今後とも、由布市へのご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

豪雨の影響で法面が崩れた道路

災害復旧工事中の現在の道路
大分県由布市のお礼品提供事業者からのメッセージ

会社の前の道路が土砂崩れで通行止めに
由布のしいたけ
新型コロナウイルス感染拡大の影響で旅館や居酒屋の休業が余儀なくされ、シイタケの注文が減少。7月から営業を再開し、これからまた頑張ろう!というときに今回の豪雨災害が起きてしまいました。
災害発生当日は、会社の前の道路が土砂崩れのため通行止めになり、毎日市場に出荷しているシイタケなども4日間ほど出荷停止となりました。
久大本線も倒壊し、電車が8か月不通の状態が続きました。湯布院への観光客も減り、売り上げも大幅に減少してしまいました。
また、「香ぼす胡椒」の原料のカボスは豪雨の影響で出荷不良で原料不足となったことから、通常と同じく無農薬・県内産のカボスを調達するのにも苦労しました。
豪雨被害から1年経ち、現在は元気に営業中です。今後とも由布市へのご支援をよろしくお願いいたします。
大分県玖珠町
大分県玖珠町から皆さまへ
玖珠町では令和2年7月6日から降り続いた記録的な豪雨により、甚大な被害を受けました。
幸いなことに人的被害はなかったものの、橋の流失、河川の氾濫や農地への土砂流出、住居の損壊などの被害を受けた集落もありました。玖珠町全体の被害額としては約59億5千8万円と算定されています。
ふるさと納税による皆さまのご厚情に励まされ、被災前の日常再建のため、復興に向かっているところです。皆さまの温かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。
※仮橋設置事業にはふるさと納税の支援金を活用しておりません。

豪雨の濁流で流失した下泊里橋

現在は仮橋(人道橋)が完成した
大分県玖珠町のお礼品提供事業者からのメッセージ
JA玖珠九重 (株)グリーンプラザ
令和2年7月6日からの記録的豪雨により玖珠町では河川の氾濫、土砂崩れ、家屋の崩壊などが発生し、甚大な被害を受けました。
稲作の面では田植えも終わり、一息ついたときでもありましたが、河川が氾濫した周囲の水田23haに土砂の流入や、農道・用排水路の崩壊が発生し、稲作農家に大きな被害をもたらしました。この水害により、米の収穫量も昨年より減り、特に九州では稲の害虫であるウンカ被害も多かったため、例年通りの収穫の見込みはありませんでした。現在は町の復興も進んでいます。
皆さまの応援とご支援をよろしくお願いします。