日本の原風景といわれる「棚田」。
壮大で美しい景観を誇り、美味しいお米を育む棚田は、日本の「国民的財産」とされています。一方、農家の高齢化や後継者不足によって、全国各地で棚田が荒廃の危機に直面しているのが現状です。
棚田を次の世代につなげていくために、「応援したいふるさとの棚田」を、さとふるで見つけてみませんか?

棚田とは、山の斜面や谷間の傾斜地に階段状に造られた水田のことです。自然に寄り添って築き上げられたものであり、その形は一つひとつ異なり、美しく壮大な景観を創り出しています。
棚田の魅力は美味しいお米を育むことだけではありません。雨水や地下水を蓄えることで、地すべりや洪水などの災害の発生を防止する機能があるほか、多種多様な生き物を育む生態系の宝庫にもなっています。
さらに、棚田を核に都市部住民との交流機会をつくっている地域もあり、様々な機能を持つことが注目されています。
棚田を守る生産者の方々の想い
棚田での農作業は、平地にある水田と比べて「労力は2倍、収量は半分」といわれます。大きな機械を使った農作業が困難で、平地にある水田と比べ労力がかかるうえ、限られた面積で栽培するため収穫量が少ないこともあり、農家の高齢化や後継者不足によって、全国各地で棚田が荒廃の危機に直面しています。
それでも、棚田を荒廃させずに守り続けている生産者の方々は、「先祖から受け継いだ大切な財産である棚田を未来に残していきたい」という想いで、米づくりを続けています。
棚田を未来に残すため、私たちにできること
美しい日本の原風景である棚田を未来につなぐために、私たちにできることのひとつが、棚田米を食べることです。それが、生産者の方々への応援につながります。棚田米は収量が少ないため、スーパーなどでは取り扱っていないことも多いですが、ふるさと納税であれば、生産者の方々から直接お礼品として受け取ることができます。
また、実際に棚田を訪れて、魅力を知ってファンになることや、農作業のお手伝いをすることで、棚田を応援することもできます。さとふるの棚田特集では、「棚田を体験できるお礼品」も紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
越後松代棚田群(新潟県十日町市)
越後妻有地域について
越後妻有地域では、世界最大級の国際芸術祭「大地の芸術祭」が開催されており、地域に内在するさまざまな価値を、アートを媒介に掘り起こして世界に発信しています。
前回2018年は約55万人の来場者数を記録し、経済効果や雇用・交流人口の拡大をもたらしています。また、期間外も1年を通して、約200点のアート作品を楽しめるほか、季節ごとに企画展やプログラム、ツアーも開催されています。
これまで、「大地の芸術祭」の活動を通して、都市と地域の交流を生んできました。
越後松代棚田群について
越後松代棚田群は原風景が残る日本有数の棚田スポットです。特に、「星峠の棚田」は、大小さまざまな水田約200枚がまるで魚の鱗のように斜面に広がり、雲海が発生するベストシーズンには、全国各地からカメラマンや観光客が訪れます。
NPO法人越後妻有里山協働機構の農業チームでは、棚田の耕作・日常管理を行っています。農業チームには、「FC越後妻有」の女子サッカーチームの選手も加わっており、彼女たちは、スポーツ選手としてのキャリアを築きながら、棚田の担い手としても活躍し、地域を支える存在となっています。
生産者の皆さまからのメッセージ
私たちは、「まつだい棚田バンク」の運営に取り組んでいます。担い手のいなくなった田んぼをできる限り多く引き受け耕作しながら、地域外からの会員や地元住民、アーティスト、企業や学生など、多種多様な人々とともに、都市と地域の交流を広げる活動です。
棚田バンク会員になると、棚田で育てた魚沼産コシヒカリの配当米を受け取れるほか、田植え・稲刈りなどの農作業イベントにご参加いただけます(参加は自由選択制)。
越後妻有の棚田を守り、一緒に育ててくれる会員を募集しています。豊かな自然に囲まれながら、私たちと一緒においしいお米を作りませんか?皆さまからのご支援を、お待ちしています。
池谷・入山の棚田(新潟県十日町市)
池谷・入山集落について
池谷・入山集落は、新潟県十日町市の山間部にある小さな集落です。かつては、賑わいのある集落でしたが、高度成長期に入ると過疎化が進み、「限界集落」となってしまいました。さらに、2004年の中越地震では震度6弱の揺れに襲われ、田んぼは崩れ、道路はひび割れ、神社の鳥居も崩れ落ちる甚大な被害を受けました。
中越地震により多くの棚田の畦が崩れてしまい、耕作を復活させるまで3年かけて修繕した田んぼもあります。このような逆境にもめげず、米作りをし続けたのは米作りが村人の誇りであり、集落を次世代につなぐ希望だったからです。
そんな村人の姿に憧れた都市部の若者が集落に移り住んだことで、池谷集落は限界集落を脱することができました。移住した若者たちは高齢化した生産者から農業を受け継ぎ、集落をつなげていくために米作りに取り組んでいます。
山清水米がおいしい理由
先祖代々続いた棚田を守り、村の灯りを未来へつないでいくために、自慢の魚沼産コシヒカリに「山清水米」という名前をつけて、ブランド化しました。直接消費者の皆さまにお届けできるよう、ネット販売やふるさと納税お礼品としての取り扱いに力を入れています。
山清水米は、豊かな自然環境に育まれたお米です。冬には3メートル以上の雪が積もり、春になると雪解け水が大地に浸透し、ミネラルをたっぷり含んだ山清水となって田んぼに注がれます。田んぼにはカエルやどじょう、水生昆虫など生き物がたくさん棲んでいます。そして山地だからこそ、昼夜の寒暖差でお米の甘味がぎゅっと増します。
また、安心・安全な米作りに力を入れています。農薬、化学肥料の使用を慣行栽培の5割以下で栽培し、特別栽培米として新潟県の認証を受けています。お米の鮮度を保つため、玄米のまま保冷庫で低温保存し、精米後すぐに発送しています。
生産者の皆さまからのメッセージ
私たちは2004年の中越地震をきっかけに、池谷・入山集落を中心に地域おこし活動を行っています。今は若い移住者を迎え子供も増え、かつての「限界集落」ではなくなりました。
「集落の存続と、都会と田舎が手と手をとりあう幸せな社会」を目指して、池谷・入山集落の存続、十日町市内の中山間地の活性化、ひいては全国の過疎地を元気づけるような活動に挑戦していきます。
越後ファームの棚田(新潟県阿賀町)
奥阿賀地域について
奥阿賀は、新潟県東部に位置し、日本の原風景・自然が今なお残る地域です。きつねの嫁入り行列や、SLばんえつ物語号の路線、温泉などが知られています。
阿賀町は面積の約94%は森林で、奥阿賀地域内には200以上の湧水ポイントがあり、田んぼのお米は、天然の広葉樹林から流れでるミネラル豊富な渓流水で育ちます。
越後ファームの棚田米
農地は“平地農業地域”と“中山間地農業地域”に分けられ、平地農業地域は、広い平野で田んぼ1枚の面積が大きく、敷地も綺麗な四角形です。機械で効率よく農作業を行える利点があります。一方、中山間地農業地域は山間の棚田で、山を切り開き、斜面に合わせて階段上に田んぼを作っているので、1枚の面積が小さく、形もいびつです。小回りの利かない機械では作業しづらく手作業も必要です。
奥阿賀は中山間地農業地域で、米作りに最適な標高200m前後の越後ファームの棚田は米作りに最適です。冬には積雪2~3mとなり、土が雪に覆われると土の中は暖まり、微生物が活性化して栄養豊富な土壌が育まれます。春に雪が解けると冷たい水が川に流れます。山の上流であれば生活排水が流れ込まないので、田んぼに綺麗な水をひくことができます。また、棚田は天然のダムの役割を果たすので、土砂崩れなどの水害を防ぐ役割も担っています。奥阿賀の棚田で苦労して育てたお米は、一般的な流通ルートでは、新潟産として他の平野部の効率的に作ったお米と同等に取引されてしまいます。そこで、自分たちで作る米をブランド化して、「雪蔵今摺り米」として自分たちのルートで販売する方法をとりました。
生産者の皆さまからのメッセージ
越後ファームは、生産者としてお米を大切にしたい、お米をおいしく食べてほしいことを志として持ち、阿賀町でお米の生産を行うほか、百貨店などに店舗を持ち、販売も行っています。生産されたお米は航空会社のファーストクラス、ビジネスクラスの機内食としても提供された実績があり、さとふるのお礼品ページにも「毎年、定番のリピートです」「白ごはんがあまり好きでない子どもが、このお米はおいしい!と食べています」というレビューが寄せられるなど、好評を頂いています。
江戸時代に切り開かれた奥阿賀の棚田で作る、『安全』『安心』『美味しい』を追求した越後ファームのお米を、ぜひ召し上がってみてください。
棚田米を更に美味しく
越後ファームが丁寧に育てたお米は、皆さまのお手元に届けられる直前まで、収穫された籾のまま雪蔵で保管します。そうすることで収穫直後の鮮度が高い状態で維持することができます。雪蔵保管とは収穫した後の籾を雪の冷気を活かして保管する、雪国ならではの貯蔵方法です。雪蔵は温度と湿度を365日一定に保つ為、気温が上がり食味が落ちる時期を含め年間を通して美味しいお米をお届けすることができます。
スーパーやECサイトで購入できるお米のほとんどが秋の収穫後、籾から玄米(籾摺り)にして冷蔵保管をし、出荷前に玄米を白米(精米)にします。玄米は籾殻という皮を取った状態です。お米以外の農産物も皮があり、皮で鮮度が守られています。リンゴやバナナの皮を取って放置するとどんどん色が変わっていきます。それは鮮度が落ちて色が変わっていきます。お米は皮(籾殻)を取っても色は変わらず、他の農産物より劣化のスピードはかなり遅いですが、鮮度は落ちていきます。越後ファームのお米はいつでも収穫した時と同じ鮮度でお届けをしたいと思い、注文を頂いてから、それぞれ丁寧に籾摺り、精米してお届けします。
岩首昇竜棚田(新潟県佐渡市)
岩首地域について
岩首は、新潟県の離島・佐渡島の南東に位置する、群青色の海に面した小さな集落です。人々の暮らしのなかで育まれた里山の風景と、豊かな海が自慢です。
木のぬくもりを感じる家並みを抜けて、山へとつづく坂道を登っていくと、大小さまざまな形の棚田が空へと連なっています。かつては、木炭の里であった岩首集落は今でも落葉広葉樹の里山が広がっており、岩首には落葉広葉樹の蓄えた雨水が湧き水となり流れ込んでいます。また、岩首川には、落差約40mの「養老の瀧」があり、その水を飲むと、子宝に恵まれるという言い伝えがあります。毎年9月に行われる「岩首・熊野神社大祭」は、鬼太鼓や大獅子が地域の家々を練り歩く佐渡島の伝統芸能です。
岩首昇竜棚田について
落葉広葉樹の里山を右へ左へうねりながら登っていく棚田が、天に昇る竜のように見えることから「岩首昇竜棚田」と呼ばれています。高台の展望スポットからは、棚田と海、集落を一望でき、空気の澄んだ日は、海の向こうの越後の山々や新潟市内の街並みがきれいに見えます。特に、水を張った時期の田んぼに朝日が差し込む瞬間は絶景です。この美しい景観を見るために、全国から多くの観光客の方々が訪れます。
佐渡市は、2011年6月に「トキと共生する佐渡の里山」として、日本で初めて「世界農業遺産(GIAHS)」に認定されました。評価されたのは、田んぼの生態系に配慮した「生きものを育む農法」の取組みや棚田などの美しい景観、昔から受け継がれている伝統的な農文化であり、GIAHSのランドマークとして岩首昇竜棚田が使われています。
生産者の皆さまからのメッセージ
江戸時代初期、約400年以上にわたる歴史のある棚田を先祖代々管理してきています。しかし、その現状はとても厳しく、岩首昇竜棚田だけでなく全国の棚田は消滅の一途を辿っています。棚田は平地の田んぼと比較すると労力は2倍、収量は半分と言われるほど非効率な農地であり、かつてのように、お米を作るだけでは棚田を維持していくのは難しいためです。
しかし、棚田の価値はお米だけではありません。棚田の風景は訪れた人をリラックスさせたり、どこか懐かしい気持ちにさせてくれたりします。長い間、棚田を残し続けた人たちの思いがこもっているのだと思います。だからこそ、次の世代に棚田を繋げていくために、棚田を舞台にさまざまな取組みに挑戦しています。
ぜひ、ふるさと納税のお礼品で、岩首昇竜棚田の魅力をお楽しみください。また、佐渡ヶ島にお立ち寄りの際には岩首昇竜棚田を訪れてみてください。
佐藤農場の棚田(新潟県小千谷市)
魚沼地域について
新潟県の魚沼地域は、日本有数の豪雪地であり、春には山からのミネラルたっぷりの雪解け水が大地を潤します。河岸段丘が作り出す地形に田んぼが広がる、日本有数の米どころです。
佐藤農場の棚田は、そんな魚沼地域の山間部に位置しています。ホタルやトンボが飛びかい、メダカが泳ぐ豊かな自然環境で、佐藤農場の魚沼産コシヒカリ棚田米は作られています。
佐藤農場の棚田米について
佐藤農場の棚田米の美味しさの秘密は、豊かな自然環境だけではありません。育て方にもこだわっています。減農薬・減化学肥料の特別栽培米として、新潟県の認可を受けています。EM菌(有効微生物群)を田んぼに散布して水を綺麗にするだけでなく土に栄養を与え、化学肥料に頼らない「安全・安心」な米作りをしており、残留農薬は検出されていません。
こだわりの製法と、綺麗な湧水、標高300mの地形が生み出す昼夜の温度差によって、お米は美味しく育ちます。佐藤農場の棚田米は、水・土・棚田の気候・雪国の自然が織りなすハーモニーです。
生産者の皆さまからのメッセージ
佐藤農場では、限界集落と呼ばれる豪雪地の棚田を守り、魚沼産コシヒカリ・棚田米を生産しています。
佐藤農場の棚田は、2004年の中越地震で壊滅的被害を受けました。元々は兼業農家だったのですが、代々受け継がれている棚田を守るため、専業農家となって復旧にあたり、耕作放棄されそうな周辺の田んぼを引き受けながら、耕作を続けています。米作りだけではなく、地域の再活性化を目指し、農業体験イベントの開催なども積極的に行ってきました。
雪国の豊かな自然環境が育む美味しいお米を、ぜひ食べてみてください!ふるさと納税での応援をお待ちしています。
外之沢の棚田(新潟県小千谷市)
岩沢地域について
岩沢は、新潟県のほぼ中央部にある小千谷市の南部に位置する中山間地域です。新潟県内でも特に雪深い地区で、岩沢の山間地は例年4m前後の雪が積もります。都心からは車で約3時間の距離にある、懐かしい風景が溢れる小さな田舎の集落です。そして、ここには、地域の人々のあたたかな笑顔があり、日本の「ふるさと」を感じることができます。
地域住民団体「岩沢アチコタネーゼ」の活動について
岩沢で、地域おこし活動をしているのが「岩沢アチコタネーゼ」です。アチコタネーゼとは、「大丈夫、心配ない」という意味の方言です。岩沢では、2004年の中越大震災を契機に人口流出が加速し、2012年には地区内唯一の小学校「岩沢小学校」が閉校し138年の歴史に幕を閉じました。このような環境の中で、地域が抱えるさまざまな課題に対して、「持続循環」「住民提案」の視点でアプローチしていこうと、2012年に「岩沢アチコタネーゼ」を立ち上げました。
活動事業の一環として、外之沢の棚田で、農家さんと協力しながら、田植え・稲刈りツアーを行っています。外之沢の棚田は、地域と外部人材との交流を生み出す拠点となっています。
生産者の皆さまからのメッセージ
岩沢アチコタネーゼが、外之沢の棚田で、地主の農家・山田公博さんと協力して育てているのが、公博さんの「博」を一文字使った棚霧天水米「博」です。山間地特有の純度の高い清水と寒暖差の大きい環境で育つため、特有の甘味を持つ魚沼産コシヒカリです。
「博」の「十」には十分・完全・全部の意味があり、「専」は手で田畑の苗を植える様子を表しています。このことから「博」は田畑を無駄なく使い、手塩に苗を育てる情景も表しています。「博」の名前に恥じないよう、一生懸命育てた米をぜひ味わって下さい。
棚田を見に来てみませんか?(降雪期は不可)
2019年12月に「外之沢の棚田」カードが完成しました。秋に黄金色の稲穂が実った美しい写真のカードです。JR飯山線越後岩沢駅近くの岩沢住民センターでお渡しします。なお、住民センターの開館は平日の午前8時30分~午後5時15分までです(年末年始は12月29日~1月3日まで休館)。直接、岩沢にお越しいただいた方にのみお渡ししている、数量限定のカードです。棚田カードのお問い合わせは、岩沢住民センター(電話:0258-86-2002)までお願いします。
平林の棚田(山梨県富士川町)
平林集落について
平林集落は、富士川町の標高800メートルに位置する集落です。パワースポットとして知られる氷室神社や妙蓮の滝があり、自然豊かな環境が広がっています。棚田越しに富士山を眺められる美しい農村景観は、県内外のカメラマンからも人気の撮影スポットです。
平林交流の里「みさき耕舎」について
「みさき耕舎」は、平林地区の活性化のために2002年6月にオープンした施設であり、平林区民全員で組織する「平林活性化組合」によって運営されています。
棚田オーナー制度、はたけのオーナー制度、そば打ち体験、野菜の収穫体験、料理教室など、さまざまな体験プログラムを提供しています。食堂では、季節折々の野菜や山菜を使った天ぷらや煮物など、素材を活かした料理が楽しむことができます。
地域内・地域外の人々との交流促進、地域特産物の利用促進・地産地消に努めており、平林集落では「みさき耕舎」を拠点に地域活性化に取り組んでいます。
平林の棚田について
平林の棚田からは、背後に南アルプスの前山櫛形山、正面には富士山を眺められます。祖先から受け継いだ貴重な稲作文化である棚田を保全しながら、棚田を拠点に都市住民との交流を図るため、棚田オーナー制度にも取り組んでいます。
きれいな湧水が棚田の水源となっており、天日干しをしてから収穫しているため、冷めても美味しいお米が育ちます。
毛原の棚田(京都府福知山市)
毛原集落について
京都府の北部に位置する毛原は、鬼退治伝説の舞台として有名な大江山のふもとに位置する集落です。
春になると集落の出入り口に咲く枝垂れ桜が来訪者を迎え、夏は山から吹く風で涼み、秋には棚田一面が黄金色に染まり、冬は銀世界に包まれます。森の中のイタリアンレストラン&ウエディングOZ、カフェを併設したブルーベリーガーデンや、水車小屋、化粧地蔵、棚田を見下ろす氏神・大岩神社などもあり、日本の四季の移ろいを感じることができる、心安らぐ空間です。
毛原の棚田について
毛原には600枚近い棚田があり、日本の棚田百選にも選ばれた、自然豊かな日本の原風景が広がっています。
棚田保全の活動は、20年以上前から続けています。平成9年から田植え、稲刈り体験イベント、棚田オーナー制度など、都市と農村の交流を創出してきました。また、毛原集落では、地域通貨ケーラの運用や、ピザ窯の設置、ゲストハウスや農家民宿、縁側喫茶の開催など、さまざまな活動に取り組んでいます。その結果、新規就農者、定住者を迎えることにもつながりました。
生産者の皆さまからのメッセージ
集落一丸となった取り組みは、棚田保全に大きな役割を果たしていますが、少子高齢化、棚田の遊休化は深刻な課題です。毛原の美しい原風景を後世に残していくためには、住民だけでなく、集落外の皆さんの力が必要です。そこで更なる取り組みとして「毛原の棚田サポーター制度」を創設することにしました。「毛原の棚田サポーター制度」のお礼品に寄付していただいた方を、村外村民として認定し、毛原村民証や、棚田米、田植え・稲刈り体験のご案内などをお送りします。金額に応じて3つのコースを用意しています。サポーター制度以外にも、棚田米や日本酒、ゲストハウス宿泊券のお礼品もありますので、ぜひふるさと納税での応援をお願いいたします。
毛原集落は、小さな集落ですが、住む人が元気で笑顔が絶えない1000年続く集落を目指して、住民と集落外のサポーターの皆様と一丸となって地域づくりを進めていきます。
上山棚田(岡山県美作市)
上山棚田について
岡山県美作市の最南端にある上山棚田の起源は奈良時代とも言われています。かつては8300枚もの棚田が広がっていましたが、時代の流れとともに耕作放棄が進み、やがて荒れた谷へと姿を変えてしまいました。
しかしながら、2007年に関西圏の都市住民を中心に結成された「英田上山棚田団」が上山での活動を始め、現在、美しい棚田の風景が蘇りつつあります。地域住民や行政、企業、大学生、地域おこし協力隊など、多様な主体が協力し、棚田の再生に取り組んでいます。
NPO法人英田上山棚田団について
英田上山棚田団は、ほぼ全てが雑草に覆われてしまった上山棚田で、草刈りや、水路掃除、竹藪の伐採を続け、少しずつ耕作できる棚田を増やしてきました。
かつての棚田の美しい景観を取り戻すだけでなく、地域文化を未来に残したいという思いで、夏祭りや獅子舞踊りの復活、田植え・稲刈りイベントの開催による都市農村交流の促進も行っています。
地域内外問わず、棚田に関わりを持ってくれた方の暮らしがより良いものになることを願って、「ライステラス、ライフテラス(棚田が人々の暮らしを明るく照らす)」を念頭に活動しています。
生産者の皆さまからのメッセージ
私たちの活動を通じて、多くの方に棚田での農業や里山での暮らしに興味を持っていただきたいと思っています。上山棚田では、そのきっかけづくりとして、2020年から「上山棚田の稲株主制度」を始めました。稲株主の皆さまには、1口出資で棚田に植えられた稲株を100株保有していただき、保有株数に応じてお米や野菜をお届けする制度です。株主の皆さんの顔を思い浮かべながら、日々の棚田の管理を行えることは、私たちが頑張れるチカラにつながります。どうぞ応援を宜しくお願いいたします!
貝ノ川の棚田(高知県津野町)
津野町について
津野町は、高知県中西部に位置する町で、日本最後の清流といわれる「四万十川」の源流点があることで知られ、広大な四国カルストの空に広がる満天の星空が自慢の町です。津野町を流れる新荘川は、絶滅したニホンカワウソが最後に目撃された川として知られています。天狗高原には森林セラピーロードが整備されており、豊かな自然に身も心も癒される環境が広がっています。
貝ノ川の自然について
貝ノ川は、植林も多いですが、山は豊かで降雨量が少ない年でも川の水が絶えることはありません。
「アカショウビン」という鳥をご存じでしょうか。カワセミ科の渡り鳥で、体は赤褐色のきれいな鳥です。姿はめったに見ることはできませんが、「キョロロロロ」という鳴き声が聞こえてきます。運が良ければ高知県の鳥「ヤイロチョウ」の鳴き声も聞くことができる自然豊かな山里です。
貝ノ川の棚田について
貝ノ川の棚田は、江戸時代初期・約400年前から受け継がれています。先人たちの手によって組み上げられた320区画もの石積みの棚田が、狭い谷を埋めつくすように急斜面に広がり、山肌に曲線美を織りなす風景は圧巻です。
貝ノ川棚田保存会では、後継者が少なくなる中で棚田を守っていくために、2012年からオーナー制度を導入しています。貝ノ川では、「棚田を守っていこう」と協力してくださる町内外の皆の想いと、きれいな水、豊かな自然環境、そして朝晩の寒暖差によって、美味しいお米が育まれています。
貝ノ川棚田キャンドルまつり
例年10月に開催される「貝ノ川棚田キャンドルまつり」では、5000本のキャンドルが昼間とは違う幻想的な世界を創り出します。町全体の協力のもと、2000人の集客を呼ぶほどのイベントに成長し、テレビや新聞にも紹介されるようになりました。貝ノ川では、地域一丸となって、棚田保存活動に取り組んでいます。
土谷棚田(長崎県松浦市)
松浦市・福島について
土谷棚田が位置するのは、長崎県と佐賀県の県境に浮かぶ離島、福島です。本土とは、長さ225mの福島大橋で繋がっており、長崎県松浦市中心街へは45分、佐賀県伊万里市へは25分で行くことができます。対馬暖流の影響で、秋が長い穏やかな気候で、海と山の自然が豊かな静かな町です。
土谷棚田について
福島の中央部の西海岸にある土谷地区では、明治から昭和初期に開墾された約400枚の石積みの棚田が広がっています。かつては炭坑の町として発展した歴史がある福島を支えてきた棚田です。緩やかな曲線を描きながら玄界灘の海岸線まで続く棚田が、沈む夕日に照らされる姿は絶景で、全国各地から多くの方々が撮影に訪れます。
土谷棚田の火祭りについて
土谷棚田の火祭りは、例年9月に行われるイベントです。約3,000本もの灯篭に火が灯されると、棚田が光の帯に彩られ、幻想的な光景が浮かび上がります。
この火祭りは、2003年に土谷地区の住民が美しい景観を保全し、棚田の美と農家の心を発信していくことを目的として始めたものです。棚田にキャンドルやLEDを灯すイベントは今や全国各地で行われていますが、その元祖となったのが、土谷棚田の火祭りです。中断していた期間もありましたが、2012年に復活し、全国各地から多くの観光客を集めています。その美しさから、「日本夜景遺産(ライトアップ夜景遺産)」にも選ばれました。
高橋の棚田(山形県尾花沢市)
高橋の棚田について
やまがた百名山のひとつ「翁山」の麓、尾花沢市高橋地区の中刈集落は、小さな山あいの集落です。
翁山は、山形・宮城の県境に位置する標高1,075mの山で、白髪の翁老人と白い鹿が現れた伝説があることが地名の由来とされています。明光寺伝説には、かつて出羽三山と並ぶ信仰の山として栄えたと記されています。
長い歴史を刻む「高橋の棚田」は、映画のロケ地にもなっている美しい棚田です。
中刈村づくり実行委員会の取り組み
中刈集落では、中刈村づくり実行委員会が中心となり、雪の時期のキャンドルイベントや、棚田フォトコンテストなどを開催してきました。米づくりをしていない田んぼには、ひまわりなどを植えることで、棚田景観の保全に取り組んでいます。
清流の棚田米 雪きらり
高橋の棚田では、山から湧き出る清流と澄んだ空気、標高約300mの地形が生み出す昼夜の寒暖差により、美味しく貴重な棚田米が育まれます。
「雪きらり」はふっくら大きい粒で、しっかりとした歯ごたえがあり、さっぱりとした味の食べやすいお米です。
高齢化が進む中刈集落ではだんだんと耕作放棄地が増えています。棚田米を召し上がって頂くことが、美しい里山の風景と文化を守ることにつながります。ぜひご自宅で棚田米をお楽しみください。
入郷石畑の棚田(栃木県茂木町)
入郷石畑の棚田について
栃木県南東端に位置する茂木町は、四季折々の自然を楽しむことができ、恵まれた自然環境の保全と循環型農業の推進を掲げて「環境立町宣言」をしている町です。
入郷石畑の棚田は、茂木町の北東部に位置し、ホタルやハッチョウトンボなどが生息する豊かな自然環境の中で、180枚ほどの田んぼが扇状に広がっています。
オーナーは、共に棚田を守っていく 「仲間・家族」
入郷石畑の棚田のオーナー制度は、後継者不足などで消え去ろうとしていた棚田を復活させ、交流で地域に活気を呼び戻そうと、平成14年に始まりました。現在では、毎年、全国から50~60組のオーナーが集まります。入郷石畑の棚田オーナーの主役は、オーナー自身。オーナーは「お客様」ではなく、共に棚田を守っていく 「仲間・家族」であるという考えのもと、地元農家が農作業を指導します。オーナー同士の交流も活発で、農作業以外にもホタル観賞会や棚田ライトアップなど積極的に活動しています(オーナー制度に関するお問い合わせは、茂木町役場 農林課 農政係まで)。
もてぎ自慢のおいしい棚田米
山からの湧水により、甘みと粘り気が強い美味しいコシヒカリが育まれます。手間ひまかけて作られた棚田米は、道の駅もてぎのお土産としても人気の自慢の特産品です。ぜひ、ふるさと納税でお楽しみください!
井仁の棚田(広島県安芸太田町)
井仁の棚田について
井仁の棚田は、広島市から北西に約60km、標高500mに位置しています。四方を山に囲まれ、美しい棚田が広がる姿は、霧の中に広がる秘郷「マチュ・ピチュ」をも想像させることから、「いにぴちゅ」とも呼ばれています。井仁の棚田には約500年の歴史があり、自然と寄り添いながら、人から人へ受け継がれてきた場所です。
展望台やカフェから絶景を楽しめる
季節ごとに変化する棚田の美しい景色は、展望台から楽しむことができます。日本の棚田は上から見る場所が多いですが、井仁は下からでも一望できるようになっています。
さらに、「棚田カフェ イニミニマニモ」では、棚田を一望しながら、井仁の棚田や安芸太田町で収穫したお米や野菜、果物を使ったランチやデザートを味わうことができます。
井仁の棚田を応援できるお礼品
井仁の棚田では、清らかな天然水と昼夜の寒暖差により、一層“甘み”の増したお米が育ちます。田植えから稲刈りまで、一粒一粒に思いを込めて育てたお米は、ブランド米として高い人気を得ています。
また、棚田ではかぼちゃも栽培しており、焼酎やクラフトビールも作られています。
「かぼちゃ焼酎 井仁棚田」は、まろやかでとても飲みやすいと評判です。
クラフトビール「井仁の棚田・南瓜エール」は、かぼちゃを加えることで、コク、香り、バランスのよい味わいになっています。
美しい日本の原風景が残る井仁の棚田を、ふるさと納税で応援してみませんか?
小蓑の棚田(香川県三木町)
小蓑の棚田について
小蓑の棚田は、三木町南部、讃岐山脈に囲まれた標高300~400mの中山間地域に位置しており、保全管理は山南営農組合が行っています。
山南営農組合は、小蓑地区の住民全員が組合員となり、11の部会から構成されています。レストラン・農家民宿・直売所の運営や、地元農産物のブランド化・販路拡大、農作業へのドローン活用など、地域住民が役割分担しながら、様々な活動に取り組んでいます。
「自分たちの村は自分たちで守る」をモットーに地域活性化に取り組む
山南営農組合を発足したきっかけは、過疎化と高齢化により、農地の管理や集落の存続が危惧されたことでした。これまで、地元高校生とタイアップした商品開発や、グリーン・ツーリズム体験、農家民宿「昭和の宿こみの」の開業など、地域外から人を呼び込むための取り組みも積極的に実施しています。
2022年4月からは、香川大学が協力し、カフェをオープンするなど、地域外にいながら山南営農組合の取り組みをサポートするメンバーも増えてきています。
エコファーマーが丹精込めて栽培した1等米のこしひかり
山南営農組合では、自然豊かな里山の棚田で生産した「小蓑米」のブランド化や販路拡大にも取り組んでいます。小蓑の棚田米は、清水が流れる山間地で、エコファーマーの認定を受けた米作りの職人が、環境にやさしい減農薬・無化学肥料栽培で丹精込めて育てています。
お米の美味しさを示す指標である「食味値」が80以上のおいしいお米です。ぜひ、ふるさと納税でお楽しみください。
蕨野の棚田(佐賀県唐津市)
蕨野の棚田について
蕨野の棚田は、唐津市相知町の南端に位置し、八幡岳北側斜面に扇状の形に拓かれています。日本一の高さを誇る8.5mの石積みが勇壮に連なる様子は、山城を連想させます。1999年には「日本の棚田百選」、2022年には「つなぐ棚田遺産」に認定されました。国の重要文化的景観に選定されている、美しい景観の棚田です。
多くの人材が棚田保全活動に関わるきっかけづくり
蕨野の棚田では、「棚田ウォーキング」やコンサートなどのイベントを開催し、都市住民との交流を図っています。また、佐賀大学農学部と協力し、有機・無農薬栽培の実験や、子どもたちへの環境教育・食農教育にも取り組んでいます。
棚田ボランティアの募集もしており、多くの人材に棚田保全活動に関ってもらうことで、棚田に興味・関心を持ってもらいたいと考えています。
安全で美味しい米づくりにこだわる蕨野の棚田米
八幡岳の中腹に位置する棚田の周りに民家は無く、棚田米は、生活排水の入らない清水で育てています。藁や菜の花を肥料として活用し、稲刈り後は自然に近いかたちで籾の風乾燥を行い、丁寧な栽培管理をしています。また、籾のまま低温保存し、10日に1回ほど精米しますので、1年中新鮮な味わいをご賞味いただけると思っています。
平地より気温が低く水も冷たいため、生育にも時間がかかり、お米の収穫も平地の半分ほどしかありません。しかし寒暖の差や清水で美味しいお米が育ちます。
生産者の高齢化が進み、棚田の維持管理にも厳しい面がありますが、生産者の共同作業により何とか維持できています。皆さまに棚田米「蕨野」をご愛顧していただけることで集落が活性化し、蕨野の棚田を守っていくことができます。ぜひ、ふるさと納税で蕨野の棚田米をお楽しみください。
内成棚田(大分県別府市)
内成棚田について
大分県別府市にある内成棚田には、1300枚もの田んぼがあり、その広さは40haに及びます。内成の歴史は古く、平安末期から続いています。棚田の水源は標高約350mにある、内成の七不思議「水分石」の湧水です。肥料は使わず、湧水だけで育てたお米は、すっきりした味わいで、冷めても美味しいと言われます。
体験を通じて、棚田に関心を持ってほしい
内成棚田では、「内成棚田 千年紡ぎ家」が中心となり、棚田キャンプ、トレッキング、体験農園といったイベント開催など、様々なアクティビティを企画しており、自然との触れ合いを楽しめる場が形成されています。
棚田を未来に残していくために、まずは人々が関心を持って集まる場や体験を提供しようと、遊休地や空き家など里山の資産を活用しながら、新しい取組に挑戦しています。
千年続いた美しい棚田が、次の千年もありますように
内成棚田を含めて全国の多くの棚田が、後継者がいない、米作りは赤字、耕作放棄地の増加、生活インフラの未整備などの問題に直面しています。
地域の気候や土にあった美味しい棚田米をつくっていても、一軒あたりの収量が少ないため、ほとんど流通していません。美しい棚田の景観や里山の生態系を守るためには、お米を作り続けること、棚田を応援して棚田米を選んでくださる人がいることが必要です。
「内成棚田千年紡ぎ家」は、これまでの千年、人の命をつないできた美しい棚田が、次の千年もありますように、という願いを込めて設立し、棚田を拠点に様々な事業を展開しています。ぜひ、応援お願いいたします。
若栃の棚田(新潟県小千谷市)
若栃集落について
若栃集落は、新潟県小千谷市の中心街から車で山道を15分ほど登ったところにあります。標高200m、自然豊かな棚田が一面に広がる小さな集落では、代々受け継がれた田園を大切に守り続けています。冬には3mを超える豪雪に埋まり、農業を営む環境として決して良い条件とは言えませんが、四季の移ろい、山からの恵みはそれをはるかに上回る魅力となって、人々の暮らしを潤しています。
多くの人に開かれた集落を目指して
若栃集落では、「Mt.ファームわかとち」が中心となり、集落の活性化に取り組んでいます。設立のきっかけは、2004年の新潟県中越地震で大きな被害を受けたことでした。地域の活力が失われていく中、多くの人に若栃集落を訪れてもらうことを目指し、地元有志が立ち上がりました。
地域の魅力の発信や、グリーンツーリズム・民泊に取り組むとともに、それらの運営のため、農業法人「Mt.ファームわかとち」を設立しました。「安全な食と自然の豊かさをお届けする」、「地域に育まれた自然環境と食文化の持続を図っていく」、「地域が安心して暮らせる地域コミュニティづくりを目指す」を理念に掲げ、地域活性化に取り組んでいます。
若栃の「魚沼コシヒカリ」が美味しい理由
若栃の棚田米は、上品な甘みと程よい粘りのある食感が好評です。美味しさの理由は、ミネラル豊富な雪解け水、肥沃な土壌に恵まれた自然環境にあります。また、お米は、昼間に光合成を活発に行ってデンプンを穂に蓄え、夜は涼しいところで休憩することで、おいしく育ちます。そのため、山間地が生み出す昼夜の寒暖差は、お米がおいしく育つ大切な要素です。
恵まれた自然環境で、農薬・化学肥料を通常の5割以下に調整して栽培し、安心安全の良質な若栃の「魚沼コシヒカリ」を育てています。自慢の若栃の棚田米を、ぜひご賞味ください。
番所の棚田(熊本県山鹿市)
番所の棚田について
番所地区は八方ヶ岳や国見山など標高1,000m級の山々からなる筑肥山地の南端に位置しています。
かつては、肥後(熊本県)と豊後(大分県)を結ぶ街道筋であり、国境の関所である御番所があったことから「番所」の地名がついています。この地に先人達は、本来は急斜面であった谷筋の山林を切り拓きながら、石積みを組み棚田を作ってきました。番所の棚田は、1999年に「日本の棚田百選」に、2022年に「つなぐ棚田遺産」に選定されています。
イベント開催を通じて、地域の魅力を再認識
「日本の棚田百選」の選定を契機に、2000年より棚田ふれあい探訪ツアーを実施し棚田地域のPRに努めてきました。また、2018年からは地元の祭りと連携し「彼岸花まつり」を実施し棚田の案内や農産物販売等を行っています。
2020年10月にはコロナ終息を願う取り組みとして番所の棚田を舞台に「棚田の灯り」を地元住民等の協力により実施しました。今後もこのような活動を通して地域資源としての理解を深める活動を行っていく予定です。
保全の取り組みと今後の展望
維持管理については、中山間地域等直接支払制度を活用し、集落協定による一斉草刈り作業を行い適正管理に努めています。一方で、高齢化等による離農者も増えてきており遊休農地も年々増加するなど課題もあります。
今後、地元の地域づくりグループや多種多様な団体等の参画による協力体制を整え、適正な維持管理や農業の新規参入を促す取り組みを積極的に行っていきます!美しい景観や棚田の持つ多面的機能を次世代につなぐため、活動を続けていきます。
田染荘小崎の棚田(大分県豊後高田市)
田染荘小崎の棚田について
田染荘は、ホタルが乱舞するほど水がきれいで、肥沃な土壌に恵まれており、美味しいお米が育まれます。そのため、平安時代、全国に4万社ある八幡宮の総本宮である宇佐神宮の最も重要な荘園の一つとされていました。狭い盆地・谷地には多くの水田が拓かれ、優れた文化財・景観が多く残されています。
なかでも小崎地区は、荘官の館であった「尾崎屋敷」が置かれるなど、田染荘の中心地でした。ここには、平安時代の集落や水田の面影が今も残っており、美しい田園風景と荘園にまつわる歴史的風土が高い評価を受け、国の重要文化的景観にも選定されています。
オーナー制度“荘園領主”の取り組み
棚田の景観保全、地元住民と都市住民の交流による地域活性化のため、2000年から棚田オーナー制度“荘園領主”の取り組みを実施しています。特典として、田染荘で育った「荘園米」50kgが届き、地域交流イベント「御田植祭」(毎年6月)、「収穫祭」(毎年10月)に参加できるほか、「荘園領主芳名板」への1年間の芳名掲載や、イベント時の早乙女衣装の無料貸出等、楽しく参加できる工夫が詰まったオーナー制度です。
全国各地から応募があり、ふるさと納税からの申込も可能です。平安時代から続く、素晴らしい日本の原風景を後世へ伝えるため、皆様からのご支援をお待ちしています。
守り継ぐ決意から20年、棚田景観を活かした活動に地域一帯で取り組む
田染荘小崎の棚田では、1999年に、圃場整備を行わず平安時代からの農村景観を守っていくことを決めました。その後発足した「荘園の里推進委員会」が中心となり、農道・水路の整備や、オーナー制度“荘園領主”の取り組みを進めてきました。
田染荘小崎の農村風景は、2010年に国の重要文化的景観に選定され、2011年にはユネスコ未来遺産に登録されています。さらに2013年に、国東半島を含む一帯が、世界農業遺産に認定されています。
今後も、季節毎に棚田景観を活かしたイベントを開催し、地域団体や大学、行政と連携しながら、地域一帯で、棚田景観を活かした活動に取り組んでいきます。
幸田の棚田(鹿児島県湧水町)
美しい湧き水が生活の身近にある町、湧水町
湧水町は、その名のとおり豊富で美しい湧き水に恵まれており、町内には多くの湧水スポットがあります。「丸池湧水」は日本名水百選に、「竹中池」は疎水百選に選ばれており、熊野神社の境内から湧き出る「熊野水源」は、パワースポットといわれています。
町では、その豊富な湧き水を生活用水や農業用水に利用しており、湧き水が生活の身近にある町です。
幸田の棚田について
幸田地区は、国見岳の麓に位置し、棚田は森林に囲まれています。国見岳や鉄山からの冷たい清水が水源となり、寒暖の差が厳しい気候の中で、手間を惜しまないこだわりの製法で栽培される棚田米は、粘りと光沢のある美味しいお米になります。大手デパート等でも販売されるブランド米になっています。
また、幸田の棚田の石積みは、城の石垣を造った石工たちによって積まれたといわれており、城の「武者返し」のような反りを持った全国でも珍しい構造です。そのことから、「水田のお城」とも呼ばれています。石積みが造られたのは、百数十年前のことですが、地震、台風、大雨にも耐え、今なお勇ましく穏やかな姿を見ることができます。
棚田ウォークin幸田
例年10月上旬に、棚田を巡る「棚田ウォークin幸田」を実施しています。往復約10kmのウォーキングイベントで、川のせせらぎを聞いたり、稲刈りの様子を見たりしながら、田園風景を楽しむことができます。ゴール後には、棚田米や湧水町の特産品が当たる「お楽しみ抽選会」も開催されます。イベント開催により、地域の棚田の保全意識もさらに高まり、幸田の棚田を次世代にありのまま引き継ぐべく、耕作者と地域住民が一体となり維持管理を行っています。
菅浜棚田(福井県美浜町)
菅浜棚田について
福井県の南西部に位置する美浜町は、その名のとおり美しい海岸を有する町です。特に敦賀半島の西側の海岸は、透明度の高い海と、きめ細やかな白い砂浜が広がり、県外からも多くの海水浴客が訪れます。
菅浜は、そんな敦賀半島の西側の付け根に位置する、昔ながらの漁村の面影が残る集落です。高台からは、菅浜棚田と若狭湾の青い海を一望することもできます。2022年に農林水産省の「つなぐ棚田遺産」に選定されたことを受け、案内看板が設置されました。
地域住民のまちづくり団体による地域活性化
菅浜棚田では、菅浜の地域づくり・魅力発信のため、2019年8月に発足した地域住民によるまちづくり団体「菅浜わくわく協働体」が中心となり、地域活性化に取り組んでいます。これまで、休耕田を活用したハーブやレモンの栽培や、棚田米や特産品を楽しめるイベント開催を行ってきました。今後も、地域内のつながりをさらに深めるとともに、地域外の方にも菅浜の魅力を知っていただくため、棚田を核にした地域振興に取り組んでいきます。
菅浜棚田のコシヒカリ「越地(こいち)米」
菅浜の美しい山あいの棚田で育てられているのが、「越地米」です。冷たい谷川の水を直接流し入れており、華やかな香りとふっくらとした甘みが特徴の美味しいお米が育ちます。
化学肥料や農薬の使用量を半分以下に減らし、福井県特別栽培農産物の認証を受けた特別栽培米や、小分けの真空パックのラインナップも取り揃えています。ぜひ、ふるさと納税で菅浜棚田のブランド米「越地米」を、お楽しみください。
姨捨の棚田(長野県千曲市)
日本遺産「月の都 千曲」~姨捨の棚田がつくる摩訶不思議な月景色~
姨捨は、平安時代の『古今和歌集』や鎌倉時代の『新古今和歌集』で、月を題材にした和歌が詠まれた舞台であり、鎌倉時代の歌人藤原定家は、この地を「月の都」と称賛しました。
この地域では、水が張られた棚田に月が映る光景を「田毎の月」と呼んでおり、江戸時代に歌川広重がすべての水田に月が映る摩訶不思議な情景を浮世絵に描いたことで、「田毎の月」のイメージが広く人びとに伝えられました。
姨捨は、歴史的に文学や絵画の題材とされてきた月見の名所であり、棚田での耕作や伝統行事を通じて古老の知恵と地域の絆を大切にする教えをはぐくんできた地域です。それらが評価され、「月の都 千曲」として、2020年に文化庁日本遺産に認定されました。
「棚田貸します制度」で棚田を次世代へ
姨捨の棚田では、1996年から「棚田貸します制度」という棚田オーナー制度を実施しています。市が特定農地貸付法により棚田を地権者から借り受け、会員募集し、貸し付けを行う形で運営されており、棚田の管理や農作業指導は地元農家でつくる「千曲市姨捨棚田名月会」が行います。
会員は田植え、草刈り、稲刈り、脱穀の各イベントに参加し、収穫した棚田米はすべて受け取ることができます。また、農業イベントへの参加は自由で、棚田米のみ受け取れるコースも用意されています。現在、約100組の会員が参加し、姨捨の棚田を拠点に、都市と農村の交流が生み出されています。
姨捨の棚田を応援できるお礼品
水良し土良し気候良しの三拍子揃った棚田で、肥料や農薬を抑えて栽培したコシヒカリは、冷めてもパサパサせず、もちもちとした食感が続くのが特徴です。
また、棚田米で仕込んだこだわりの味噌や、地酒のお礼品も用意されています。
味噌は、職人が気候や原料の状態に合わせて丁寧に仕込みを行っており、じっくりと長い時間熟成させるため、深いコクと味わいを楽しむことができます。棚田米を贅沢につかった味噌は、年に一度、真冬にしか仕込まない特別な特産品です。
信州千曲の地酒「田毎の月」のギフトセットは、「特別純米酒」と「純米吟醸酒」の異なる味わいの日本酒がセットになっています。棚田米と、棚田を潤す良質な水で仕込んだ日本酒を、美しく幻想的な姨捨棚田の情景を思い浮かべながら、お楽しみください。
下松尾仙人の棚田(宮崎県椎葉村)
日本三大秘境・椎葉村
椎葉村は、九州山地のほぼ中央に位置し、日本三大秘境のひとつとされています。四季折々の雄大な大自然に囲まれた場所で、住民の誰もがスローライフ、スローフードを楽しみながら生活しています。
また、椎葉村には平家伝説が残っており、平家の鶴富姫と源氏の武将那須大八郎との恋物語の舞台の地です。毎年11月には「椎葉平家まつり」が開催され、大和絵巻武者行列や郷土芸能、ご当地グルメを楽しみに、県内外から多くの観光客が訪れます。
“椎葉のマチュピチュ”といわれる絶景の棚田
下松尾仙人の棚田は、明治から昭和にかけて、作り上げられました。水路が整備されたことで、山の尾根沿いに棚田が切り開かれ、それまで焼畑農業が主流だった集落で米づくりができるようになりました。
天空に浮かび上がるその姿は、仙人が不思議な力をつくって作り上げたかのように見え、「仙人の棚田」と名付けられています。また、その絶景は「椎葉のマチュピチュ」とも呼ばれています。
対岸には、「大いちょう展望台」が整備されており、棚田を正面から一望できる絶好のビューポイントとなっています。
助け合いの精神「かて~り」で棚田を守る
椎葉村には、代々引き継がれてきた「かて~り」という精神が根付いています。「かて~り」とは、お互いを思いやり助け合う精神を意味します。山深い地で生き抜くために、必要不可欠なこの精神は、自然に生まれ、今日に至るまで受け継がれてきたものであるといわれています。
下松尾仙人の棚田の水源地までは徒歩でしか行くことが出来ず、棚田の維持管理には大変な労力が必要ですが、「かて~り」の精神で地域一丸となり、棚田の保全に努めています。
はちたか地域棚田(岐阜県中津川市)
はちたか地域棚田について
中津川市は岐阜県の東南端に位置し、東は木曽山脈、南は三河高原に囲まれ、中央を木曽川が流れる自然豊かなまちです。はちたか地域棚田が広がる福岡地区は、標高1,223mの二ッ森山がシンボルとなっており、二ッ森山から流れる湧水で米づくりが行われています。この水は、岐阜の名水50選に選出されているほか、200年続く酒蔵で仕込みにも使用されている良質な清水です。
また、はちたか地域は畜産業が盛んなため、家畜排泄物を利用した発酵たい肥を製造しており、棚田にもたい肥を散布し土壌改良を行っています。
はちたか地域では、「水」と「土」、そして山間地特有の寒暖差の大きい「気候」がそろい、美味しいお米が育まれる環境が整っています。
ドローンや圃場のクラウド管理など、最新技術を積極的に導入
はちたか地域棚田では、2012年に集落全戸が参加して設立した、農事組合法人「はちたか」が農地集積に取り組んできました。地域の稲作の集積率は90%を超えており、農作業を効率化し、手間を大きく減らすことができています。
さらに、ドローンや圃場のクラウド管理など最新技術を積極的に取り入れています。作付けデータを全て地図上で管理して「見える化」し、肥料の散布量などのデータも蓄積して、次年度への改善に役立てています。
こうした取り組みにより、全国でも競争力のある高い水準で、安定した収穫量と品質を確保できるようになりました。
こだわりの「精米」で新鮮な棚田米をお届け
丹精込めて丁寧に育てた棚田米を、より美味しく食べていただくために、鮮度にもこだわっています。
お米は精米後、刻一刻と風味が落ちてしまうため、保管方法が重要です。はちたか米は、専用の倉庫で籾の状態のまま保管し、籾を剥がし玄米にする作業は一年間に6回行います。そして、注文が入ってから、必要な分を精米して発送することを徹底しています。
精米機も国内トップクラスのスピード精米を特徴とした「タイワ精機」のものを使用し、「低温精米」することで、お米の大敵である温度上昇を防ぎ、新鮮な状態で食卓にお届けできるようにしています。
はちたか米は、中津川発の希少なプレミアム米です。ぜひ、ふるさと納税でお楽しみください。
奥出雲の棚田(島根県奥出雲町)
世界で唯一「たたら製鉄」が継承される町
中国山地の山あいにある島根県奥出雲町は、世界で唯一「たたら製鉄」を保存・継承している町です。「たたら製鉄」とは、1300年以上の歴史をもつ日本古来の製鉄法で、今もなお日本刀の原料となる玉鋼(たまはがね)を生産しています。
かつて奥出雲町は山間地にあるため農地が少なく、また、豪雪地帯であるため農業を営む時期が限られていました。一方で、良質な砂鉄を含む花崗岩、積雪がもたらす豊富な水、豊かな森林資源に恵まれたことから、農閑期の秋から春にかけて、山を切り崩して砂鉄を採取し、森林を切って生産した木炭を燃料に「たたら製鉄」を営むことで暮らしを持続し、江戸時代を中心に日本最大の製鉄地帯のひとつとして栄えました。
「たたら製鉄」が生み出した奥出雲の棚田
砂鉄を採掘した跡地は養分の乏しい土地であるため、まずはソバなどを栽培することで土壌を改良し、役牛として多く飼養されていた和牛の牛ふん、山草などを堆肥にして土づくりを行い、水路やため池を再利用して棚田へと再生していきました。
こうした、和牛の排せつ物を農地に循環した耕畜循環、木炭生産による計画的な輪伐による森林循環によって、自然と共生しながら営まれた資源循環型農業は、2019年に日本農業遺産に認定されました。
たたら製鉄によって形成された棚田は国の重要文化的景観にも選定されており、設けられた展望台からは四季折々の美しい棚田風景が一望できます。また、棚田を幻想的にライトアップするイベント「たたらの灯り」も定期的に行われています。
米・食味分析鑑定コンクールで金賞に輝いた「仁多米」
奥出雲の棚田で栽培された「仁多米」コシヒカリの美味しさは、全国最大規模の品評会「米・食味分析鑑定コンクール・国際大会」で高く評価されています。2021年の大会では、5年連続11回目の金賞に輝き、10回以上の受賞により全国2例目となる「ワールド・ライス・アワード・ゴールド10」に認定されました。
美味しさの秘訣は、森林からのミネラル豊富な清水と和牛堆肥を施用した土づくりを行って栽培されること、中山間地の昼夜の温度差が大きい気候によってうま味が生み出されることです。そして、収穫後は籾のまま低温で貯蔵し、出荷直前に籾すり・精米しています。
「たたら製鉄」の営みを通して、農業・林業・畜産業が結びついた持続可能な農業によって生み出された奥出雲町の自慢の棚田米を、ぜひ、ふるさと納税でお楽しみください。
小山の棚田(岡山県美咲町)
小山の棚田について
岡山県の中央部にある吉備高原は、全国有数の棚田が多い地域です。小山の棚田は、吉備高原山中の標高560mの場所に位置しています。棚田の構造は、下部が石積み、上部があぜになっており、その調和が美しい景観をつくりだしています。
棚田を訪れた観光客が休憩できるよう、地域住民の発案で、東屋「小山の一休(ひとやすみ)」も整備されました。心地よい風を感じながら、眼下に美しく広がる棚田を一望できるスポットになっています。
地元小学校の総合学習のフィールドに
小山の棚田のうち1枚は、地元小学校の総合学習のフィールドとして、毎年使用されています。5年生の授業で、田植え、草刈り、稲刈り、天日干しまでの一連の農作業を体験し、収穫した棚田米は生徒が持ち帰ります。
棚田の魅力や課題、「棚田を地域全体で守り、次の世代につなげていきたい」という農家の想いや願いを伝える授業もあり、生徒は学んだことを発表会で下級生に伝えています。小山の棚田は、地域の小学生にとっての貴重な食育の場にもなっています。
地域全体で棚田を次世代へ
小山の棚田では、2013年に「小山棚田米生産組合」を設立しました。農作業がしづらくなった高齢の農家をサポートし、地域全体の共同作業で棚田を保全する体制を構築しています。
2014年の「第16回米・食味分析鑑定コンクール国際大会」では、棚田米の美味しさが評価されて好成績(食味スコア90点、味度値82.7点)を収め、生産組合は「ベストファーマー」に認定されています。
生活排水の入らない山からの清水と、肥沃な土壌、昼夜の寒暖差の大きい山間地ならではの気候により、風味豊かなお米が育まれています。
大垪和西の棚田(岡山県美咲町)
大垪和西の棚田について
大垪和西の棚田は、岡山県美咲町の西部に位置する、瀬戸内地域でも最大規模の棚田です。標高400mの山間地に、360度のすり鉢状に約750枚の棚田が広がっており、場所によっては70~80段を数えることができます。
1999年に「日本の棚田百選」に認定され、農林水産省が作成した「日本の棚田百選」のパンフレットでは表紙を飾りました。また、2022年には、「つなぐ棚田遺産」にも認定されています。
すり鉢状になっている棚田の“底”には、駐車場やトイレを完備した「大垪和西棚田公園」が整備されており、周遊コースもあることから、多くの観光客やカメラマンが訪れます。
サポーター制度やイベント開催で都市部住民と交流
大垪和西の棚田では、「美咲町棚田保存地区連絡協議会」が中心となり、棚田サポーター制度や「棚田きんちゃいまつり」の開催等を通じて、都市部に住む方との交流を深めています。
サポーター制度は、正会員と準会員の2つの会員区分から、農作業体験への参加希望状況にあわせて選ぶことができるようになっています。サポーターになると、収穫した棚田米や特産品が受け取れるほか、美咲町名物の「たまごかけごはん」の試食会に参加することもできます。サポーターの募集は、例年4月頃から、美咲町ホームページにて行われています。
棚田を後世に残していくために、米づくりを続けている棚田農家にとって、棚田の景観の美しさや、棚田米の美味しさを感じていただける方と交流することは、元気の源になっています。
山の湧き水と太陽の恵みをいっぱいに浴びて育った棚田米
大垪和西の棚田米は、自然豊かな棚田への環境負荷を抑えるため、化学肥料の使用を基準の半分以下とし、田植え期以降は農薬を使用せずに育てています。
また、棚田に流れ込む水は、山からの湧き水と雨水のみです。生活排水も入らないため、清らかな天水で美味しいお米が育ちます。標高400mに位置するため、昼夜の寒暖差が大きいことも、美味しいお米が育つ秘訣です。注文を受けてから精米することを徹底しており、新鮮なお米をお届けします。
棚田米は、たまごかけごはんブームの先駆けとして全国的にも有名な、たまごかけごはん専門店「食堂かめっち。」にも提供されています。
山の湧き水と太陽の恵みをいっぱいに浴びて育った「棚田米」をぜひご賞味ください!
東後畑の棚田(山口県長門市)
東後畑の棚田について
山口県北西部に位置する長門市は、日本海を見渡す港町です。本州最西北端の向津具(むかつく)半島の根元部分に位置する「東後畑の棚田」では、眼下にコバルトブルーの日本海が広がっており、海と棚田の美しいコラボレーションを見ることができます。
特に5月下旬〜6月上旬の日没後は、水を張った棚田の向こうに、夕日が沈む日本海と、イカ釣り漁船の漁り火が輝く絶景を望めるため、毎年多くのカメラマンが訪れます。
「棚田の花段」プロジェクトで、耕作放棄地を新たな観光スポットへ
向津具(むかつく)半島一帯は、昭和50年代までは約25,000枚の棚田で埋めつくされていましたが、耕作放棄地が年々と増えつづけ、かつての里山の風景を変えてしまいました。
そこで、棚田を活用し、自然と共に人が賑わう元気な地域を創出する為、2019年から「棚田の花段」プロジェクトを開始しました。
耕作放棄地となっていた農地を復田しハーブを植え、棚田の景観保全と、栽培されたハーブの特産品開発などに取り組んでいます。ジェラート店とも連携したことで、週末には県内外から多くの方が棚田を訪れるようになりました。
東後畑の棚田を応援できるお礼品
東後畑の棚田では、「ねばり」「甘み」「旨み」が特徴のコシヒカリがつくられています。海からの潮風を受けることでお米のミネラル分が多くなり、粘土質の土壌、適度な寒暖差が、粘り・うまみの強いおいしいお米を育てます。安心して食べていただけるよう、栽培期間中の農薬使用量を減らし、化学肥料も必要最低限に抑えて栽培を行っています。
また、棚田米の米粉や、米粉を使用したビスコッティのお礼品もお選びいただけます。
ビスコッティは、ザクザクした食感が魅力の中部イタリアの伝統菓子です。コーヒーやワインとともにお楽しみください。
よこね田んぼ(長野県飯田市)
よこね田んぼについて
長野県飯田市は、長野県の最南端に位置し、東に南アルプス、西に中央アルプスがそびえ、南北に天竜川が貫く日本一の谷地形にある山あいの都市です。
よこね田んぼは、そんな飯田市南東部の千代地区に位置しています。千代地区では昭和30年代から都市との交流が盛んで、現在も農家民泊の先進地として、訪れる人や移住者を歓迎する雰囲気が根付いていると言われており、棚田オーナー制度など交流を生む取り組みも積極的に行われています。
よこね田んぼの周りには民家や電柱などがなく、日本の原風景といえる美しい景観が広がっており、棚田は地域のシンボルとなっています。
地域全体で棚田の保全活動を実施
昭和50年代以前のよこね田んぼは、まさしく「千枚田」の棚田で、田んぼの枚数を数えるのが難しいと言われる程でした。
その昔ながらの棚田は、景観として美しく印象的である反面、耕作者にとっては耕作機械が入りにくいなどの難点もあり、農地の構造改善で3~4枚の田んぼが1枚の大きな田んぼに整備され、現在のよこね田んぼの姿になっています。また、高齢化や後継者不足などにより、平成に入った頃には全体の4割が休耕田となりました。
この状況に危機感を感じた当時の千代地区自治協議会と千代地区環境保全推進協議会は、棚田を千代地区の財産と位置づけ、後世に受け継いでいくため、1998年2月に「よこね田んぼ保全委員会」を発足しました。
2019年には、棚田米や日本酒の販売、棚田オーナー制度の運営などを実施する「NPO法人里山べーす」も加わり、地域全体で、保全活動を継承・継続しています。
よこね田んぼを応援できるお礼品
よこね田んぼの棚田米は、昔ながらの手作業で丁寧に育てられ、収穫後は稲穂を乾燥させるため、“はざ掛け天日干し”されたコシヒカリです。
また、日本酒には“たかね錦”という酒米を使用しており、まろやかな口当たりとコクのある深い味わいが好評です。
よこね田んぼでは、美しい風景を後世に伝えていくため、地域全体での共同作業で米作りを続けています。四季折々に色を変え、懐かしい風景が残るよこね田んぼの美しい景観・伝統・文化を守り続けるため、ふるさと納税を通じて、応援いただけると嬉しいです。
宕陰 越畑・樒原の棚田(京都府京都市)
越畑・樒原の棚田について
宕陰地域は京都市右京区北西部の愛宕山麓に位置する集落で、越畑と樒原の2つの地区から成り立っています。
その歴史は古く、越畑は平安時代前期の814年に、愛宕山白雲寺に仕えていた雲平・竜徳という2人の人物によって開拓されたと記録されています。樒原は「樒(しきみ)」の自生する七谷川水源を開拓した場所といわれ、愛宕参りの宿場町・門前町として発展しました。
越畑・樒原には約800枚の棚田が広がっており、美しい夕日を眺めることができます。
宕陰地域は、特産であるホオズキやオミナエシをはじめとして四季折々に美しい花が咲き、茅葺きの民家など昔なつかしい里山の風景が広がるため、愛宕山参詣客やハイキング、写真の愛好家が多く訪れます。
「越畑フレンドパークまつばら」が都市農村交流の拠点に
「越畑フレンドパークまつばら」は地域の活性化を目指し、地元の有志により1999年にオープンしました。レストランでは、「挽きたて、打ちたて、湯掻きたて」が自慢の絶品の十割蕎麦を提供し、店頭では地元産の果樹(ブドウ)、米、野菜を販売しています。また、京都伏見「招徳酒造」と連携して酒米「祝」のオーナーを毎年募集し、田植えや稲刈り、酒造見学など実際の体験を通じて酒造りも楽しむことができます。
宕陰活性化実行委員会では都市農村交流を促進するため、毎年8月に「宕陰竹灯籠」、10月に「ハロウィン祭」を開催しているほか、田舎での子育てに興味がある世帯を対象に「宕陰ファンクラブ」の会員を募集し、野菜の収穫体験や棚田米のプレゼントなどの特典を用意しています。
棚田を応援できるお礼品
宕陰地区は、一日の寒暖差が大きい気候が特徴です。この気候と愛宕山から湧き出る清水を活かして美味しい棚田米「コシヒカリ」を育てており、お礼品としてお選びいただけます。
また、地酒「純米吟醸 越畑」のお礼品もございます。酒づくりに適した「祝」という品種のお米を越畑の棚田で育て、創業1645年の京都伏見「招徳酒造」が丹精込めて仕上げた地酒です。やわらかな口当たりとお酒本来の豊かな旨味や酸味を、是非お楽しみください。
中山千枚田(香川県小豆島町)
中山千枚田について
中山千枚田は小豆島のほぼ中央に位置しており、「つなぐ棚田遺産」や「日本の棚田百選」にも選定された棚田で、現代では失われつつある昔ながらの農村の景観と伝統文化が色濃く残っています。水を張った田んぼが夕陽に染まる春、青々とした稲が風で波打つ夏、稲穂が黄金色に輝く秋と、いずれも息をのむ美しさでまさに日本の原風景と呼ぶにふさわしい土地です。
中山千枚田の伝統行事である、田んぼに松明をかざしながら歩き害虫を追い払う「虫送り」や、五穀豊穣に対する神々への奉納歌舞伎「中山農村歌舞伎」には約300年の歴史があります。黄昏時の棚田に揺らめく「虫送り」の光の列は幻想的で、映画『八日目の蝉』や劇場版『からかい上手の高木さん』の重要なシーンで取り上げられました。
小豆島町中山棚田協議会について
棚田の美しい景観を守ることは容易ではありません。地域の過疎高齢化が進むにつれて離農が増加し、棚田の荒廃が進んでいきました。その結果、2012年には約800枚ある棚田のうち、水田として耕作されているものは435枚にまで減ってしまいました。
中山千枚田の将来を危惧した地域住民は、棚田とこれまで培われてきた伝統や文化を後世に残していくため、2013年に「小豆島町中山棚田協議会」を発足させました。
協議会では棚田保全のため、地元自治会や水利組合、学校等と協力して様々な取組みを行っています。具体的には、担い手育成を目的とした「棚田アカデミー」の開催や、国内外の大学生向け教育プログラムの受け入れ、小学生向けの稲作体験、水路掃除や草刈り等です。これらの取組みにより、2021年には水田の枚数が490枚まで増加し、荒廃農地も半分以下となりました。
中山千枚田の棚田米について
中山千枚田は急勾配で田んぼ1枚あたりの面積も狭いため、耕作には平地の田んぼの10倍の労力がかかると言われています。それでも農家の方々がこの土地で米作りを続ける理由には、美しい棚田を後世まで残したいという想いとお米の美味しさが挙げられます。
昼夜の温度差が激しく、「名水百選」にも選ばれたきれいな水を米作りに使用できることに加え、農家の方々が手間暇かけて一粒一粒に想いを込めて育てていることが、お米の美味しさの秘密です。
久木野校区の棚田群(熊本県水俣市)
久木野校区の棚田群について
水俣市は、熊本県の南端と鹿児島県の県境に位置しています。久木野地区には約90ヘクタールの石積みの棚田が広がっており、水俣川の源流の一つである寒川の湧水が棚田を潤しています。
1988年に廃線になったJR山野線の久木野駅跡地を利用して、1994年に久木野地区には水俣市久木野ふるさとセンター「愛林館」が建てられました。「愛林館」は水俣市が建設・所有し、地元の水俣市久木野地域振興会が委託を受けて管理・運営を行っています。
「田縁(でんえん)プロジェクト」で交流人口を拡大
久木野校区の棚田群では「愛林館」が中心となり、「田縁(でんえん)プロジェクト」と称して様々な企画を運営し、多くのボランティアの協力を得て棚田の保全活動に取り組んできました。
「HELP!食べる田助手(たすけて)」は、会員になると棚田米と各種イベントへの招待が届く制度で、「働く田助手(たすけて)」という棚田の草刈りボランティアを募る企画も実施しています。また、例年5月に開催している「棚田のあかり」では約500本の竹のたいまつにあかりが灯され、水を張った棚田が美しく照らされます。
様々なイベントの実施により、久木野校区の棚田群を中心に交流人口が拡大しています。
棚田を応援できるお礼品
棚田米と地紅茶をセットにしたお礼品で、久木野校区の棚田群を応援していただけます。
お米は食味評価の高いヒノリカリという品種で、キューブ状の真空パッケージのため、見た目が可愛らしく保存にも適しています。
棚田で耕作を続けることは苦労が多く、農家の高齢化や後継者不足などの課題もありますが、棚田や山村の暮らしを守るため様々な取り組みを行っています。
棚田米を食べていただくことが棚田の保全につながります。是非、全国の皆さまに応援していただけますと幸いです。
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荘園領主
大分県豊後高田市
寄付金額 110,000円
=千年変わらぬ「田染荘小崎の農村景観」を後世に=
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【棚田オーナー】山清水米みんなの棚田 小口コース
新潟県十日町市
寄付金額 41,000円
豪雪地の棚田で魚沼産コシヒカリを育てよう!◇自分のペースで参加可能!◇収穫後配当米をお届け
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2023年度「上山棚田の稲株主制度【1口100株】」
岡山県美作市
寄付金額 25,000円
株主になって頂いた株の新米をお届け!田植えから収穫まで一緒に見守った美味しいお米をお届けします!
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【棚田オーナー】山清水米みんなの棚田 標準コース
新潟県十日町市
寄付金額 143,000円
豪雪地の棚田で魚沼産コシヒカリを育てよう!◇自分のペースで参加可能!◇収穫後配当米をお届け
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さとふるは、「つなぐ棚田遺産オフィシャルサポーター」として、農林水産省からの認定を受け、棚田地域の取り組みを支援する活動を実施しています。
※参考:「さとふる、農林水産省が創設した『つなぐ棚田遺産オフィシャルサポーター』第1号に認定~ふるさと納税を通じ、棚田地域の活性化を支援~」(https://www.satofull.jp/news/detail.php?news_id=4644)