サトシ様の投稿:伊賀焼炊飯土鍋 長谷園かまどさんプレミアム三合炊き白 グッドデザイン賞受賞のレビュー・口コミ
| 投稿日 | 2026年03月19日 |
|---|---|
| 投稿者名 | サトシ |
| 評価 |
|
| タイトル | 火と音に任せて炊くごはんは、思っていたよりも素直で、確かでした。 “関わる時間”が増える道具です。 |
| レビュー |
共働きである我が家では、炊飯器が壊れて以来、子どもたちが好きなときに適量を食べられるようにと、レンジで温めるタイプのごはんを常備したり、朝食用にコンビニのおにぎりを買っておいたりする生活が、気づけば10年以上続いていました。 子どもたちも高校生以上になり、子育ての負担も少しずつ軽くなってきた頃。 簡単な自炊ができる余裕が出てきたこともあり、家庭の食文化として、このままでいいのだろうか、と考えるようになりました。 冷静に試算してみると、年間で20万円以上。 特別に美味しいわけでもない「利便性のためのごはん」に費やしていると気づいたとき、少しだけ、もったいなさが残りました。 そこで思い至ったのが、ふるさと納税を使って、この状況を見直すことでした。 毎月届くブランド米に加えて、道具も少し整えてみる。そうすれば、日々の食事の質も自然と変わっていくのではないか、そんな期待がありました。 選んだのは、長谷園の「かまどさん」。 手軽に美味しく炊けるという話を以前から耳にしており、迷いはほとんどありませんでした。 実際に使ってみると、その“手軽さ”の意味が少し違っていました。 ボタンひとつで完結する手軽さではなく、火を入れてからの変化を、静かに見守るような手軽さです。 軽く洗米をして水気を切り、冷蔵庫で1時間ほど浸水させる。 火にかけると、やがて土鍋の中から小さな音が立ち上がり、湯気の表情が少しずつ変わっていきます。 その様子を見ながら火を止めるだけで、不思議と整ったごはんが炊き上がります。 結果として、これまで一度も鍋で米を炊いたことのなかった私と子どもでも、最初から最後まで大きな失敗もなく、驚くほど満足感のあるごはんを炊くことができました。 それ以来、妻は自然と役割を手放し、今では私と子どもたちで、週に3回ほど米を炊くようになっています。 火を止めてから20〜30分蒸らすので、食事までは2時間ほどかかりますが、実際に手を動かしている時間はそれほど多くありません。 むしろ、“待つ時間”が食事の前に差し込まれることで、どこか落ち着いたリズムが生まれます。 ここまでは良い面ですが、変化に伴う側面もあります。 ひとつは、米の味に敏感になったこと。外食のごはんに、少し物足りなさを感じることが増えました。 もうひとつは、3合炊きというサイズ感です。4人で食べると、誰かがおかわりを我慢する場面が出てきます。 本当はもう一杯、卵かけごはんで締めたい、という気持ちを抱えたまま食卓を離れることもあります。 いくつかの変化を一度に取り入れたため、何が決定的な要因なのかは分かっていません。 それでも、食卓の時間が少しだけ整った、という実感は確かにあります。 火と向き合う時間が、ほんの少し日常に戻ってくる。 そのきっかけとして、この土鍋はよくできているように思います。 |
火と音に任せて炊くごはんは、思っていたよりも素直で、確かでした。 “関わる時間”が増える道具です。
共働きである我が家では、炊飯器が壊れて以来、子どもたちが好きなときに適量を食べられるようにと、レンジで温めるタイプのごはんを常備したり、朝食用にコンビニのおにぎりを買っておいたりする生活が、気づけば10年以上続いていました。 子どもたちも高校生以上になり、子育ての負担も少しずつ軽くなってきた頃。 簡単な自炊ができる余裕が出てきたこともあり、家庭の食文化として、このままでいいのだろうか、と考えるようになりました。 冷静に試算してみると、年間で20万円以上。 特別に美味しいわけでもない「利便性のためのごはん」に費やしていると気づいたとき、少しだけ、もったいなさが残りました。 そこで思い至ったのが、ふるさと納税を使って、この状況を見直すことでした。 毎月届くブランド米に加えて、道具も少し整えてみる。そうすれば、日々の食事の質も自然と変わっていくのではないか、そんな期待がありました。 選んだのは、長谷園の「かまどさん」。 手軽に美味しく炊けるという話を以前から耳にしており、迷いはほとんどありませんでした。 実際に使ってみると、その“手軽さ”の意味が少し違っていました。 ボタンひとつで完結する手軽さではなく、火を入れてからの変化を、静かに見守るような手軽さです。 軽く洗米をして水気を切り、冷蔵庫で1時間ほど浸水させる。 火にかけると、やがて土鍋の中から小さな音が立ち上がり、湯気の表情が少しずつ変わっていきます。 その様子を見ながら火を止めるだけで、不思議と整ったごはんが炊き上がります。 結果として、これまで一度も鍋で米を炊いたことのなかった私と子どもでも、最初から最後まで大きな失敗もなく、驚くほど満足感のあるごはんを炊くことができました。 それ以来、妻は自然と役割を手放し、今では私と子どもたちで、週に3回ほど米を炊くようになっています。 火を止めてから20〜30分蒸らすので、食事までは2時間ほどかかりますが、実際に手を動かしている時間はそれほど多くありません。 むしろ、“待つ時間”が食事の前に差し込まれることで、どこか落ち着いたリズムが生まれます。 ここまでは良い面ですが、変化に伴う側面もあります。 ひとつは、米の味に敏感になったこと。外食のごはんに、少し物足りなさを感じることが増えました。 もうひとつは、3合炊きというサイズ感です。4人で食べると、誰かがおかわりを我慢する場面が出てきます。 本当はもう一杯、卵かけごはんで締めたい、という気持ちを抱えたまま食卓を離れることもあります。 いくつかの変化を一度に取り入れたため、何が決定的な要因なのかは分かっていません。 それでも、食卓の時間が少しだけ整った、という実感は確かにあります。 火と向き合う時間が、ほんの少し日常に戻ってくる。 そのきっかけとして、この土鍋はよくできているように思います。
2026年03月19日
投稿者:サトシ