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ふるさとの伝統的な農林水産業を知る 農業遺産特集

ふるさとの伝統的な農林水産業を知る 農業遺産特集

将来に受け継がれるべき、重要な農林水産業システムとして認定される農業遺産をご存知でしょうか?
ふるさと納税のお礼品には、農業遺産に関連するものが数多くあります。お礼品を通じて、全国に受け継がれてきた伝統的な農林水産業の魅力に触れてみませんか。

農業遺産とは

世界農業遺産および日本農業遺産は、社会や環境に適応しながら何世代にもわたり継承されてきた独自性のある伝統的な農林水産業と、それに密接に関わって育まれた文化、ランドスケープ(※1)およびシースケープ(※2)、農業生物多様性(※3)などが相互に関連して一体となった、将来に受け継がれるべき重要な農林水産業システムを認定する制度です。

  • ※1:土地の上に農林水産業の営みを展開し、それが呈する一つの地域的まとまり
  • ※2:里海であり、沿岸海域で行われる漁業や養殖業等によって形成されるもの
  • ※3:食料および農業と関わりのある生物多様性と遺伝資源が豊富であること

本特集では、農業遺産に関連するお礼品をご紹介します。ふるさと納税のお礼品を通して、全国の伝統的な農林水産業の魅力を感じてみてください!

お礼品を選べる農業遺産

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「束稲山麓地域の災害リスク分散型土地利用システム」

岩手県束稲山麓地域

岩手県束稲山麓地域は、奥州市生母地区、平泉町長島地区、一関市舞川地区にまたがる束稲山の西麓を指し、西側を流れる北上川の洪水や、干ばつといったたび重なる自然災害に直面してきました。そこで、約300年前から、農家は洪水の影響を受けやすい低平地と、干ばつの影響を受けやすい山麓地の双方に農地を分散して所有し、災害リスクを巧みに軽減してきました。

このシステムは、地域の共有財産であるため池や森林の共同管理、そして「神楽」や祭りを通じた強いコミュニティによって支えられています。

災害と向き合い、自然の特性に合わせた土地利用を行う知恵は、西行法師の歌にも詠まれた美しい景観とともに、今も息づいています。

「『大崎耕土』の巧みな水管理による水田システム」

宮城県大崎地域

宮城県大崎地域は、冷たく湿った季節風「やませ」による冷害や、洪水・渇水が頻発する厳しい自然環境にあります。

この地域は「大崎耕土」と呼ばれ、伝統的な水管理システムが受け継がれてきました。「契約講」という集落の住民による相互扶助のための組織が基盤となり、堰やトンネル水路、ため池などの水利施設を巧みに調整しています。さらに、冷たい水を温める「ぬるめ水路」や、洪水時に水を一時ためる遊水地なども活用し、冷害や洪水・渇水に備えています。

また、屋敷林「居久根(いぐね)」が点在する独特の景観は、豊かな生態系を育む湿地としても機能しています。

厳しい環境と共生しながら持続可能な農業を支えるこれらのシステムは、世界農業遺産に認定されています。

「歴史と伝統がつなぐ山形の「最上紅花」
~日本で唯一、世界でも稀有な紅花生産・染色用加工システム~」

山形県最上川流域

最上川流域では、最上川水系の肥沃な土地や豊富な水資源、霧の発生しやすい地形を利用することで、輪作と環境負荷の少ない方法で紅花を栽培し、その花びらを「紅餅」に加工する技術を継承してきました。

この地域の紅花生産と染色用加工技術は、室町時代末期以来約450年の歴史を有しています。このような染料利用を目的とした紅花生産・染色用加工システムは世界的にも珍しく、6次産業化の先駆的な事例といえます。

江戸時代には、県内各地で生産された「紅餅」が最上川の舟運で集められ、北前船で京都まで輸送され、高い価値で取り引きされたといいます。現在も、地域の染色・観光・食品関係業種の方々と連携し、地域経済に貢献しており、生産者は紅花を栽培することで、荒廃しがちな中山間の農地を保全してきました。

「雪の恵みを活かした稲作・養鯉システム」

新潟県中越地域

新潟県中越地域は、急峻な山間部に位置する日本有数の豪雪地帯です。地形を生かした棚田での稲作に加え、冬の貴重なタンパク源として食用鯉の養殖が行われてきました。その中で、突然変異により生じた色鯉から「錦鯉」が誕生したことで、今では「錦鯉発祥の地」として知られ、養鯉業は地域の重要な産業として発展しています。

この地では、地域の特徴を生かした横井戸や雪解け水を活用する独自の水利システムを形成することで、水不足を補い、稲作と養鯉を守ってきました。また、これらの産業の維持は、棚田棚池が織りなす美しい景観の保全や地域コミュニティの発展、若者の定着や地域文化の継承などにも貢献しています。

「能登の里山里海」

石川県能登地域

能登地域には、日本海を望む急な斜面に広がる「白米千枚田」をはじめ、美しい棚田の風景が今なお残されています。冬の厳しい潮風から家々を守るために竹でつくられた「間垣」も、能登ならではの暮らしの知恵が生んだ風景です。

里山では、山菜や野菜など四季折々の農産物が育まれ、海ではサザエやカキなど多彩な海の幸が水揚げされます。日本で唯一能登にだけ残る、海水を汲み上げて塩をつくる「揚げ浜式製塩」のほか、女性が素潜りで漁を行う「海女漁」などの伝統が現代まで受け継がれています。

豊漁や豊作を祈願し、巨大な灯籠を担いで町を練り歩く「キリコ祭り」をはじめとした祭礼も、能登各地で大切に守られています。

「急峻な地形と日本有数の多雨が生み出す尾鷲ヒノキ林業」

三重県尾鷲市・紀北町

高品質なヒノキを育て続けてきた伝統林業が息づく、三重県尾鷲・紀北地域。急峻な山々が連なり平地がほとんどないため、古くから気候や地形に適した林業が営まれてきました。

急峻な地形に加えて雨が非常に多く、肥沃な土壌が発達しにくい厳しい環境の中で、土地に適したヒノキに着目した結果、現在では人工林の約9割をヒノキが占める、全国でも珍しい産地となっています。やせ地で生長が遅いという不利な自然条件を逆に生かし、苗木を密に植えて間伐を繰り返すことで、年輪が細かくそろった丈夫で美しいヒノキを育てる独自の技術が育まれてきました。

こうして育てられたヒノキの森は、雄大で美しい景観を今に伝えています。

「鳥羽・志摩の海女漁業と真珠養殖業
-持続的漁業を実現する里海システム-」

三重県鳥羽・志摩地域

三重県鳥羽・志摩地域は、全国でも最多の海女(あま)が活躍し、また、世界で初めて真珠養殖に成功した地として知られています。豊かなリアス海岸の環境を生かし、素潜りでアワビやサザエを採る海女漁では、独自の厳しい資源管理ルールを守ることで、1,200年以上にわたり持続的に漁が行われてきました。

さらに、真珠養殖もこの地の海女の存在を背景に発展し、現在は養殖筏の管理や藻場の保全活動など、生態系を守る取り組みが進められています。

人と海が共存し、豊かな自然を持続可能なかたちで活用する「里海システム」は、日本農業遺産に認定され、地域の文化や信仰とともに次世代へ受け継がれています。

「森・里・湖(うみ)に育まれる漁業と農業が織りなす琵琶湖システム」

滋賀県琵琶湖地域

日本最大の湖である琵琶湖周辺では、1,000年以上続く待ち受け型の伝統漁法や湖を大切にしてきた農業など、湖と陸がつながった独自のシステムが息づいています。

湖魚は水田へ遡上して産卵し、育った稚魚は湖へ下ります。人々はこの習性を利用して魚を獲り、たんぱく源が貴重な時代に長期保存させるため「ふなずし」などの発酵文化を発展させてきました。「森・里・湖(うみ)」がつながる循環の中で、さまざまな知恵や豊かな食文化が発展してきたのです。

現在も環境保全型農業や水源林の保全活動とあわせて、生態系を守りながら次世代へ持続可能な農林水産業を受け継いでいます。その価値が認められ、2022年に世界農業遺産に認定されました。

「丹波篠山の黒大豆栽培~ムラが支える優良種子と家族農業~」

兵庫県丹波篠山地域

丹波篠山の特産である黒大豆は、約300年前から続く人々の知恵と助け合いの中で育てられてきました。水が少ないこの地域では、稲作を行わない「犠牲田」を集落で協力して設け、水不足に対応してきた歴史があります。大豆づくりが難しい土地でも、田んぼに溝を掘り、畝を高くすることで、黒大豆が健やかに育つ環境を整えてきました。

さらに、先人たちは数多くの豆の中から良い種を選び、守り育てる取り組みを進めてきました。現在も専用の畑で種を育てるなど、品質を維持する取り組みが続いています。

ほかにも、水の少ない地域ならではのため池づくりや、落ち葉や枝などから灰肥料を作り出す工夫など、自然と寄り添う農の営みが、黒大豆とともに丹波篠山の豊かな風景を支えています。

「南あわじにおける水稲・たまねぎ・畜産の生産循環システム」

兵庫県南あわじ地域

南あわじ地域には、島の環境に寄り添って育まれた循環型農業の知恵があります。農地が少なく水にも恵まれない島という環境の中で、限られた資源を無駄なく生かす農業を育んできました。

古くからため池や用水路、湧き水や井戸など、地上と地下の水を組み合わせて使う工夫を重ね、島ならではの水利用の仕組みを築いてきました。こうした水利用を基盤に、初夏から秋にかけては稲作、秋から春にかけてはたまねぎ栽培を行うなど、季節に応じた営みが発達しました。

稲作によって得られる稲わらは家畜の飼料となり、家畜のふんは堆肥として畑に戻され、土づくりに役立てられています。こうした資源循環により、農作物を育て続けることができる農業が実現しました。

「岩津ねぎを核とした資源循環型農業システム
=伝統種子の継承と地域連携による里地里山保全=」

兵庫県朝来地域

兵庫県のほぼ中央に位置する朝来地域は、山並みに囲まれた中山間地域であり、冬は多くの積雪や降雨がみられます。この地域では、農地が少なく他地域からの資源導入が困難だった時代から、水稲や野菜、但馬牛を中心とした資源循環型農業システムが形成され、伝統野菜「岩津ねぎ」も栽培されてきました。

この資源循環型農業システムによる自然環境の保全により、特別天然記念物のオオサンショウウオやコウノトリ、ねぎを吸蜜源とする希少種のウスバシロチョウなども生息し、生物多様性にも寄与しています。

さらに、病害虫対策として「岩津ねぎ」のほ場を分散させる慣習が継承されたことで、四季を彩るパッチワーク状の特徴的な景観が生み出されました。

「みなべ・田辺の梅システム」

和歌山県みなべ・田辺地域
画像提供元:
みなべ・田辺地域世界農業遺産推進協議会

2015年12月、400年前から受け継がれてきた梅を中心とする持続可能な農業システム「みなべ・田辺の梅システム」が世界農業遺産に認定されました。

みなべ・田辺地域では、薪炭林を残しつつ、山の斜面に梅林を設置することで、梅の花の受粉におけるニホンミツバチの利用や里山・里地の自然環境の保全により、豊かな農業生物多様性を維持していることなどが高く評価されています。

また、この地域のほとんどの梅の生産者は梅干しを作るための一次加工まで行っており、「南高梅」は栽培の段階から良質な梅干しになるように育てられています。

「たたら製鉄を再適用した奥出雲地域の持続可能な水管理
及び農林畜産システム」

島根県奥出雲地域

世界で唯一、日本古来の製鉄法「たたら製鉄」を継承する島根県奥出雲地域。かつて砂鉄採掘のために導いた水路やため池を再利用して鉱山跡地を棚田に再生し、現在、「仁多米」が生産されています。また、運搬や農耕用に飼養してきた役牛は肉用牛に転換し、「奥出雲和牛」の産地になっています。牛ふんは水田の土づくりに利用し、稲わらや水田の畦草などを牛の餌として与えるなど、稲作や畜産を中心とした資源循環型農業が営まれています。また、燃料として伐採してきた薪炭林は、シイタケなどのキノコ栽培に活用され、かつて砂鉄採取跡地や山林伐採後の痩せた土地に蒔いてきたソバは、日本三大蕎麦の一つ「出雲そば」のルーツとなっています。

「阿蘇の草原の維持と持続的農業」

熊本県阿蘇地域

熊本県阿蘇地域は県の北東部に位置し、火山活動によって形成された大自然が広がる景勝地・農業地帯です。世界最大級のカルデラと広大な草原、そしてそれを育む人々の営みが特徴です。

この地域では1,000年以上前から、「野焼き」「放牧」「採草」といった伝統的な営みにより、広大な草原が守られてきました。阿蘇地域は火山性の土壌のため、もともと農業に適した地域ではありませんでしたが、先人たちは草資源を活用して堆肥を作り、水田や畑に施すことで土壌を改良し、現在では多種多様な農業が行われています。

こうした独自の農業システムが評価され、阿蘇地域は2013年に世界農業遺産に認定されました。

「高千穂郷・椎葉山の山間地農林業複合システム」

宮崎県高千穂郷・椎葉山地域

険しく平地が少ない山間地である、高千穂郷・椎葉山地域。この地域では、針葉樹による木材生産と広葉樹を活用したシイタケ栽培のほか、地域で採取した粗飼料を与えて育てる和牛や、日本一の生産量を誇る釜炒り茶の生産、棚田での稲作や焼畑などを組み合わせることで、人々が生計を立ててきました。

地域に伝わる伝統文化「神楽」は、五穀豊穣などを願う神事の舞踏で、現代まで大切に受け継がれています。

森林や農地に生息する希少動植物の保全、山々の斜面を覆う棚田などの美しい景観、そして「神楽」などの伝統文化を育んできたこの農林業複合システムは、世界的に重要な伝統的システムと評価され、世界農業遺産に認定されています。

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