今年で第67回目の開催となる「水郷潮来(いたこ)あやめまつり」。会場となるあやめ園には、約500種類・100万株の色とりどりのあやめが咲き誇り、毎年たくさんの観光客が訪れます。「あやめまつり」のなかで、特に人気のあるイベントが「嫁入り舟」です。

茨城県潮来市は、3方を川と湖で囲まれている水の街。田んぼの中には「えんま」という水路があり、舟で通ることができました。かつての潮来では、舟での移動が生活の一部でした。婚礼の際にも、舟が使われていました。対岸で待つ花婿のもとへ、花嫁が舟に乗って嫁いできたのです。

この潮来ならではの風習を再現したものが「嫁入り舟」。毎年5月下旬から6月下旬に開催している「水郷潮来あやめまつり」のメインイベントです。嫁入り舟の主役は、全国から募集した本物の花嫁さん。潮来市民だけでなく、たくさんの観光客の方々に祝福され、舟に乗って花婿さんの元へ嫁いでいきます。

「嫁入り舟」の花嫁衣装は、潮来市が所有しているものをお貸ししています。しかし、屋外で使うものなので、汚れてしまうことも。そのため、定期的に新しいものに交換する必要があります。嫁入り舟の花嫁さんのために、真新しい純白の花嫁衣装を購入するため、皆さまからご寄付を募ります。

「嫁入り舟」を行う花嫁さんは、花嫁衣装に着替えたあと、市内にある水郷旧家磯山邸から人力車に乗って、水郷潮来あやめ園へと向かいます。園内では、色とりどりの鮮やかなあやめが咲き誇るなかを歩き、舟に乗って花婿さんの元へと嫁いでいきます。舟や人力車に乗る姿はもちろん、あやめ園内を白無垢の花嫁さんが歩く姿も、写真映えする美しい光景です。毎年「嫁入り舟」を一目見ようと、たくさんの方が潮来を訪れています。

荒天時には中止となる場合もありますが、小雨程度であれば、花嫁さんは番傘をさして舟に乗ります。雨のなか、傘をさしながら行われる「嫁入り舟」も、晴れのときとは違った風情があります。また、土曜日には「宵の嫁入り舟」が行われます。日が暮れたあと、ライトアップされた幻想的なあやめ園を、白無垢の花嫁さんが通る姿は、ほかでは見ることのできない光景です。

この「嫁入り舟」で使われる花嫁の白無垢や花婿、仲人の着る袴は、潮来市が所有しているものです。多くの皆さまに体験してもらえるように、着付け代と人力車費用のみご負担いただき、衣装は無償でお貸ししています。

「嫁入り舟」は屋外の催しでのため、大切に扱っていても衣装は汚れてしまいます。花嫁さんに、純白の真新しい白無垢を着てもらいたいと考え、花嫁衣装の購入資金を募るプロジェクトを発足することになりました。

皆さまには、本プロジェクトを通じて、潮来市とともに花嫁の門出を祝福していただきたいと思っています。また、水郷の古き良き時代の風習である「嫁入り舟」を、たくさんの方に知っていただくキッカケとなることを願っています。

「嫁入り舟」は体験していただいた花嫁さんに喜んでもらえるだけでなく、多くの観光客の皆さまから好評得ている催しで、現在は5月下旬から6月下旬に行われる「あやめまつり」期間に限って行っています。

潮来市を訪れる観光客数は「あやめまつり」期間に集中しており、それ以外の季節はあまり多くはありません。

そこで、『水(水郷)と花嫁のまち』として、年間を通して「嫁入り舟」を実施することで、「あやめまつり」期間以外にも観光客の皆さまに来ていただきたいと考えています。潮来市は、「嫁入り舟」でまちを活性化させたいと思っています。

受付しました寄附は下記の用途に使用させていただきます。
・花嫁が着る白無垢などの花嫁衣装
・花婿や仲人が着る袴など、嫁入り舟を実施する際に関係者が着る衣装
・嫁入り舟の広報等に関する費用

この度は、「純白の白無垢で花嫁を祝福したい」プロジェクトにご興味をいただき、ありがとうございます。

現在、潮来市では「水郷潮来あやめまつり」を中心に「嫁入り舟」などの催しを行い、多くの観光客の皆様にお越しいただいております。

潮来市をさらに活性化していくためには、「嫁入り舟」をより魅力的なものにし、全国に向けてPRしていく必要があると考えています。「嫁入り舟」を通して潮来の魅力を伝えることで、潮来に行ってみたいと思う方を増やしたいと考えています。皆さまの温かいご支援をよろしくお願いいたします。

潮来市長　原浩道