2020年大河ドラマ『麒麟がくる』主人公　明智光秀。
同年開催の東京オリンピックと同じメモリアルイヤーに、誘致活動を行っていた成果がついに実現――。

　日本の歴史をドラマティックに描く由緒ある大河ドラマ。その大河ドラマの主人公としては「初めて」明智光秀が描かれることとなりました。
京都府の北部、人口7.9万人のまち福知山市は、明智の「智」の文字を用いて、「福智山」と名づけられたことにその名が由来しており、まさに「明智光秀ゆかりのまち」です。
　明智光秀は、戦国最大の下剋上「本能寺の変」を起こしたことで「謀反人」という歴史上のレッテルを貼られていますが、ここ福知山では、現在に至る発展の基礎を築いた「良君」として今も市民に慕われています。
　福知山市は、大河ドラマを契機に、光秀が築いた【福知山城】はもとより【大河ドラマに関連する展示品や映像】【講演会】などを一層充実させ、光秀の新たな歴史的魅力を発信し、今までと異なる「明智光秀像」を多くの方と共有したいと意気込んでおります。
　福知山市のブランドメッセージ「いがいと!福知山」を号令に、「明智光秀って意外と良君なんだね!」と一人でも多くの方に実感していただく第一歩。その一歩を踏み出す後押しとなるよう、みなさまからのご支援をよろしくお願いいたします。

　大河ドラマとしては「初めて」。この「初めて」、というワードがキーポイント。多くの戦国大名が大河ドラマの主人公として描かれる中で、明智光秀は信長に仕える前の出自や経歴については史料が残っていません。また5年にも及ぶ壮絶な丹波攻めの末、丹波を平定したものの、その後、最大の下剋上ともいうべく「本能寺の変」を起こしたことにより、当代まで「謀反人」という歴史上の悪印象が残ったことがその遠因かもしれません。
　この度の取組みは「明智光秀の新たな歴史的側面を実感していただく」ことだと考えています。歴史はその経過と共に、また、その見方により大きく印象が変わります。光秀が「謀反人」という事実も歴史の一側面に過ぎません。
　では、福知山で「良君」と慕われる理由は? 例えば、福知山には、光秀が行った治水対策の名残として、由良川の堤防の前面に「明智藪」を見ることができます。これは河川の氾濫時に、その衝撃を和らげるための藪を設けたことに由来します。また福知山に城と城下町を築き、治水対策や経済の活性化を促進するために税金の免除を行いました。この例を見ても、単なる「謀反人」ではない、光秀の知られざる側面を感じることができると思います。
　今回の取組みは、そのような明智光秀の新たな一面を福知山で感じてもらいたい、というものです。

　福知山には、明智光秀にまつわる「ここにしかない」歴史的名勝があります。
●福知山城　…　丹波を平定した明智光秀によって築城されたお城です。明治初期の廃城令で、福知山城は石垣を残して取り壊されてしまいましたが、光秀を慕う市民たちの「福知山城を再建したい」という願いが結実し、瓦一枚分の少額寄附を募る「瓦一枚運動」という市民の力で、昭和61(1986)年、天守閣が再建されました。これは明智光秀の城では唯一現存する天守閣です。2018年11月には、将棋タイトル戦「竜王戦」が城内で開催され、あの羽生善治竜王が対局!
●御霊神社　…　「本能寺の変」から100年以上も後、当時の福知山城主・朽木稙昌が領民の願いを受け、光秀の御霊を合祀するために建立されたという全国的にも珍しい神社です。
　光秀を慕う福知山というまちを、その歴史を、市民だけでなく福知山に関わる方々、明智光秀や歴史ファンの方々に広くお知らせしていきたい。
　そのために、30年前に瓦一枚運動で福知山城の再建を実現させたように、「現代版瓦一枚運動」であるクラウドファンディングを通じて、たくさんの方々からご支援、お力添えを頂ければと思っております。

次の3つの取組みを実現していきたいと考えています。
1.福知山城やゆかりの場所などでの魅力ある展示や映像の充実
2.大河ドラマに関連して、「明智光秀と福知山」に関する講演会・シンポジウムの開催
3.小・中学生向け「明智光秀と福知山」教材の開発・市内配布
　
　全国の方が視聴されるであろう「大河ドラマ 明智光秀」をきっかけとして、明智光秀の存在、そしてその歴史や魅力を一人でも多くの方に知っていただきたいーーそのために光秀に関わる、史料などの更なる収集や講演会など、‘新たな’歴史の側面を作り出すことが、われわれの第一の使命だと考えています。
　さらに、大河ドラマに先駆けて、子どもたちに対して「福知山と明智光秀」を学ぶ教材を提供することで、光秀を好きになり、「多様な角度から歴史を見る」「ふるさとに誇りを持つ」きっかけとなることを願っています。
　本プロジェクトを通じて、明智光秀の魅力、福知山の魅力を広く伝え、福知山に関わってくださる方々とともに、明智光秀を発信するまちを作って生きたいと考えています。

いただいた寄附金は、福知山市の財源とあわせて、以下の経費に使わせていただきます(2019年度実施)。
○福知山城やゆかりの場所などでの魅力ある展示や映像の充実
　　　…　明智光秀ゆかりの展示品の購入費など
○シンポジウム、講演会などの経費
○小・中学生向け「明智光秀と福知山」教材の作成経費

京都府福知山市のプロジェクト『「良君」明智光秀ゆかりの地・福知山で歴史の風を感じてほしい!』にご興味をいただき、ありがとうございます。福知山市としては、今年度からクラウドファンディングに挑戦しています。
2020年の大河ドラマが「明智光秀」に決定! 度重なる水害の中、福知山に嬉しい話題が届いたのを昨日のことのように覚えております。福知山と明智光秀の関係をご存知の方は多くはないと思いますが、現在に至る福知山の発展の基礎を築いた良君としてこの地では深く語り継がれています。今回、大河ドラマの主人公に「明智光秀」が選ばれたことをきっかけに、全国の方に光秀の魅力を一層発信したいーーそう願っております。市民の方、福知山がふるさとの方、この話題を通じて福知山に興味を持っていただいた方……ひとりでも多くの方の心に残るよう取り組んでまいります。今後も、福知山の“意外”な魅力を全国の皆さまにお伝えしていきたいと思っています。皆さまにご賛同いただけましたら幸いです。　　　　福知山市長　大橋一夫