「和牛」が世界から羨望のまなざしで見られている理由を知ろう!
近頃、日本人のみならず、外国人観光客からも圧倒的人気を誇っている日本の「和牛」。日本人の上品さ、奥深さを映し出しているかのような繊細な旨みに絶賛の声がやみません。ここでは、今までにピックアップした「和牛」とそのお礼品の魅力を改めてまとめてみました。
黒毛和牛
日本で生まれ育った「和牛」は、黒毛和種(くろげわしゅ)、褐毛和種(あかげわしゅ)、日本短角種(にほんたんかくしゅ)、無角和種(むかくわしゅ)の4種類にわけることができます。明治以前から日本で独自に交配され、食肉用として高い品質を維持できるよう、大切に育てられてきました。
その中でもとくに肉質の評価が高いのが黒毛和種("牛肉"としては"黒毛和牛"と呼ばれることが多い)。キメが細かく光沢のいい赤身、そしてなにより霜の降り具合が美しいまでに見事で、口に入れるとすぐにとろけていくような食感は、まさしく申し分のない旨さ。世界中から高評価を獲得しているのも納得です。
●黒毛和牛についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
黒毛和牛は食肉牛の中でもとくに評価が高い和牛!
あか牛
食肉用として日本で独自に交配され、育てられてきた黒毛和種(くろげわしゅ)、褐毛和種(あかげわしゅ=あか牛)、日本短角種(にほんたんかくしゅ)、無角和種(むかくわしゅ)の和牛4品種。1944年、この4品種の正式名称が決まると同時に、褐毛和種も日本固有の肉用品種和牛に認定されました。
現在は黒毛和牛にもひけをとらない人気の「あか牛」。霜降り具合は適度で、赤身部分にはグルタミン酸などの旨み成分を豊富に含み、和牛ならではのやわらかさも持ち合わせています。さらに、脂肪が少なく、アルコールによる肝機能障害の改善や血圧を下げることが期待できる「タウリン」を豊富に含んでいるため、「ヘルシーな牛肉」と言われています。
●あか牛についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
「あか牛」は、黒毛和種と双璧をなす和牛の代表!
但馬牛
首相や大統領など、世界のリーダーたちが来日した際に、おもてなしのツールとしてよく使われる日本のブランド和牛。実はそのようなブランド和牛たちのルーツを辿ると、ほとんど但馬牛に行きつきます。牛肉の良し悪しは、素牛で決まるとも言われていますが、但馬牛は全国で素牛(繁殖牛や肥育牛として飼育され始める前の子牛のことで、品種改良に使われる)として大変よく使われている銘柄なのです。
また、兵庫県産の但馬牛は、他府県産の和牛との交配を避け、完全な純血を守り続けています。そして、その中でもA・B2等級以上に格付された枝肉だけが「但馬牛」「但馬ビーフ」を名乗ることができるのです。全国の料理人たちが高評価を与えるおいしさの秘密のひとつです。
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「但馬牛」こそ、数あるブランド牛のルーツなのだ!
神戸牛
グローバルな知名度を誇る「神戸牛」。実は正式名称を「神戸肉」「神戸ビーフ」と言います。つまり"生きている牛の種類"としての「神戸牛」は存在しません。
兵庫県産の牛で、厳しい条件をクリアした黒毛和牛の高級ブランドとして「但馬牛」があります。神戸牛は、その中から生育環境や血統、肉質などでさらに高い審査基準をクリアした"超高級"な但馬牛のことを指すのです。
「すべての但馬牛が、神戸ビーフを名乗れるわけではない」ということですね。こうして厳選された和牛である神戸牛は、深遠にしてコクのある旨味、キメの細かさ、上質の脂、とろける食感、どれをとっても絶品の旨さを誇る逸品というわけです。
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世界中のセレブを魅了する「神戸牛」。感動の味わいを体感して!
飛騨牛
「飛騨牛」の歴史は、1981年、「安福号」という但馬牛を、県有種雄牛として岐阜県肉用牛試験場が購入したことから始まります。この安福号こそが「飛騨牛の父」と呼ばれる、飛騨牛ブランドのルーツにして躍進の立役者。1993年に亡くなるまでに、実に39000頭の子どもをつくったそうです。
安福号が来てからは、農家や関連業界、業者などが力を合わせ、より質のいい肉牛の育成に取り組んできました。後発ブランドであっても全国的に認知される産地銘柄を目指してきたのです。こうした生産に携わる人々の熱意に加え、牛を飼うのに適した岐阜県ならではの自然環境などの要因もあって、5年に1回開催される和牛のオリンピック(全国和牛能力共進会)では、ついに日本一を獲得(2002年)するまでになりました。
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「飛騨牛」には自然の恵みと生産者の愛情が満タン!
佐賀牛
厳しい基準をクリアし、やっと名乗ることを認められる称号「佐賀牛」。その基準とは、JAさが管内にある農家で肥育された黒毛和牛で、日本食肉格付協会の定める牛枝肉取引規格の肉質等級「4」、または「5」を満たし、さらにBMS(サシの具合)が「7」以上というもの。海外からの評価も高いこと、納得できますね。
実際の食味も、やわらかくとろける食感、ジュワッとお口に広がる旨み、そして上質な脂の甘み、どれをとっても一流と言ってよいでしょう。
また、2002年にはJAさがとして明確な生産履歴を提示できるトレーサビリティ・システムを構築。出荷先はもちろん、一般消費者もネットを使って履歴情報を検索できる、安心・安全を実現するしくみづくりにいち早く取り組んでいます。
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佐賀牛は「5」か「4」で、しかも「7」以上だけ!
宮崎牛
別名"和牛のオリンピック"とも言われる「全国和牛能力共進会」は、文字どおり牛肉日本一を決める大会。この大会で、2007年、2012年、2017年に、「肉牛の部」で史上初の三連覇を達成したのが「宮崎牛」です。
それも牛自体を比較する「種牛の部」ではなく、枝肉のサシの具合や色などを評価する「肉牛の部」での三連覇。滑らかな舌触りと芳醇なコク、口の中に入れた瞬間に溶けていく霜降り、くどさのない上品な味わいが本物であることを如実に物語る快挙達成です。
今では、大相撲の優勝力士に宮崎県知事賞として「宮崎牛」の特選肉1頭分が贈呈されることが恒例となっているなど、全国に名前を知られるブランドとなっています。
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和牛のオリンピックで三連覇したのは「宮崎牛」だけ!
白老牛
新鮮でおいしい食材の宝庫・北海道で生まれたブランド和牛が「白老(しらおい)牛」。2008年7月に開催された「北海道洞爺湖サミット(第34回主要国首脳会議:G8サミット)」の晩餐会に出されたのがこの白老牛で、各国首脳たちから大評判だったそうです。
もともと酪農が盛んな北海道では、乳牛は存在していましたが黒毛和種は1頭もいなかったとのこと。しかも、白老町周辺は土壌や気候的な問題で農業にも向いていなかったため、肉牛の飼料をつくることができず、肉牛の飼育も行われていなかったのです。
そこで、同じような土壌と気候風土である島根県山間部で育つ和牛に着目し、昭和29年に同県から黒毛和牛44頭を導入、「白老牛」の生産がスタートし、今では年間1200頭の出荷頭数になるまで成長しています。肥育に関しては、体によい餌の工夫など、アイヌ民族の知恵も生かされているそうです。
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白老牛は、洞爺湖サミットで各国VIPから大絶賛!
常陸牛
茨城県の誇る和牛ブランド「常陸牛(ひたちぎゅう)」は、日本食肉格付協会枝肉取引規格が決定する等級において、歩留(ぶどまり)等級が「A」または「B」、肉質等級が「4」以上、県内の指定された生産者が飼育した黒毛和牛である、などの条件をクリアした牛肉の総称。融点が低くあっさりした脂質のサシが特徴で、霜降り牛肉の脂の多さが気になる人でもたくさん食べられる、独自のおいしさを持った牛肉です。そして、さらなる特徴が「赤身の旨さ」。そのきめ細かい肉質と風味の良さ、上品な甘みで、多くのプロの料理人に選ばれるところとなっています。
また近年、東南アジアの高級なホテルや日本料理店などにも輸出されるようになり、高い評価を獲得しています。
●常陸牛についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
常陸牛は、サシはもちろん、赤身も高評価!
お礼品「牛肉」一覧はコチラ
あとがき
年々、増加傾向にある外国人観光客たちも、その多くが「日本では和牛を食べたい」と言うそうです。もはや、「寿司」「天ぷら」などと並ぶ人気料理となっている「和牛」。今回の記事を、ぜひふるさと納税をするときの参考にしてください。
※2017年12月11日時点の情報です。