専業主婦(主夫)はふるさと納税で控除を受けることができる?

好きな自治体に寄付をしてお礼品を受け取ることや、税金の控除を受けることができる「ふるさと納税」に注目する家庭が増えています。

そのなかで専業主婦(主夫)の寄付の可否のほか、働いている人と同じように控除やお礼品を受け取れるのか知りたい人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、専業主婦(主夫)とふるさと納税の関係性および利用する際の注意点について解説します。

専業主婦(主夫)もふるさと納税で控除を受けることは可能?

ふるさと納税で控除される所得税と住民税は、基本的に納税者の所得に応じて課税されます。

そのため、収入がなく税金を納めていない専業主婦(主夫)は、そもそも「非課税」なので、ふるさと納税による控除を受けることは基本的に難しいといえるでしょう。

ただし、専業主婦(主夫)個人ではなく家庭全体で考えればまったく無関係というわけではありません。

配偶者に一定の収入があれば配偶者がふるさと納税できる

ふるさと納税による寄付金控除を受けるには、控除を受ける納税者本人がふるさと納税の申し込みを行う必要があります。
配偶者に一定の収入がある場合、配偶者はふるさと納税をおこない確定申告などの手続きをすることで税金の控除を受けることが可能です。

そのため、税金を納めていない専業主婦(主夫)が直接ふるさと納税を行うのではなく、収入のある配偶者がふるさと納税をするのであれば、家庭や世帯全体で控除を得られるとも考えられるでしょう。

ふるさと納税による控除限度額は、給与収入と家族構成によって変わってきます。

実際にふるさと納税をするのは配偶者となっても、自治体やお礼品を探す過程や受け取ったお礼品を一緒に味わうなど、ふるさと納税を通じて地域への想いを共有し配偶者とともに楽しむことはできます。

専業主婦(主夫)の配偶者がふるさと納税をする際の注意点

ふるさと納税をするのは配偶者であり、当然、申請書類などに使用する氏名やクレジットカードの名義は配偶者のものとなります。

また、配偶者の所得税と住民税が控除の対象であり、送付されるお礼品や確定申告などに用いる証明書なども、配偶者宛てで送られることも理解しておきましょう。

専業主婦(主夫)が自身の名義でふるさと納税をした場合

専業主婦(主夫)は自分名義でもふるさと納税をすることは可能です。

その際に知っておくべきことを2つ解説します。

自治体への寄付とお礼品の受け取りは可能

専業主婦(主夫)は「控除」は受けられませんが、ふるさと納税による自治体への「寄付そのもの」は可能です。

また、居住している自治体以外へ寄付をした場合は、ふるさと納税の魅力の1つであるお礼品も受け取れます。

「応援したい自治体がある」、「離れて暮らす地元を応援したい」という気持ちがある場合は、ぜひ積極的にふるさと納税をすることをおすすめします。

控除が受けられず寄付の全額が自己負担となるので注意が必要

ふるさと納税は、原則、「1年間の寄付金額の合計-2,000円」の計算式で算出した金額が、所得税や住民税から控除されるうえ、寄付先の自治体からお礼品をもらえる制度です。

本来は居住している自治体に納める税金を、任意の自治体に寄付できる仕組みとなっています。

専業主婦(主夫)は控除を受けられないため、「寄付金の全額」が自己負担になることを覚えておきましょう。

パートの主婦(主夫)がふるさと納税をするとどうなる?

ふるさと納税は寄付する人の年収が一定以下の場合、控除を受けることができません。

配偶者の扶養に入っている人やパートタイムで働いている人は特に注意が必要です。

年収178万円以下で所得税がかからない場合

パートの給与収入が178万円以下(令和8年分・令和9年分の場合)で、ほかに所得がない人は所得税がかからないため、ふるさと納税をしても所得税からの控除はありません。ただし、住民税の所得割が課税されている場合は、住民税からの控除を受けられることがあります。

また、納税者本人の所得要件を満たす場合、配偶者の給与収入が136万円以下であれば配偶者控除、136万円超207万円以下であれば配偶者特別控除の対象となり、配偶者の税負担を軽減できます。これらの税制上の基準とは別に社会保険の扶養・加入の基準もあるため、あわせて働き方を検討する人は少なくないでしょう。

また、住民税に関しても、令和8年中の給与収入がおおむね119万円以下でほかに所得がなければ、令和9年度の住民税の所得割はかかりません(非課税の基準や均等割等の取扱いは自治体により異なります)。住民税の所得割が少ない場合は、仮にふるさと納税を行ったとしても受けられる控除の金額は少額となります。

このことから、夫婦のどちらがふるさと納税を行うほうが世帯全体で有利になるかは、それぞれの所得税率や住民税所得割額によって異なります。自己負担2,000円に収まる寄附上限額を、控除上限額シミュレーション等でそれぞれ確認したうえで検討することをおすすめします。

扶養から外れている場合

収入が増えて所得税や住民税を納めており、配偶者控除・配偶者特別控除の対象(給与収入207万円以下)からも外れている場合、一般的に収入が高いほど控除上限額が高くなります。

自分名義のふるさと納税にこだわりがなければ、配偶者の控除上限額も確認して家庭全体の控除額を考えてみるのもひとつの方法です。

家庭の環境にあわせてふるさと納税を活用しましょう

税金の控除を中心に考えると、専業主婦(主夫)の人がふるさと納税を自分名義で行うメリットは小さいと考えられます。

ただ、専業主婦(主夫)の人がお礼品選びや手続きをサポートすることで、忙しかったりふるさと納税への興味関心が薄い配偶者の場合でもふるさと納税をすることができれば、家計にとっては良い影響があるとされています。

配偶者が多忙な場合、「確定申告」や「ワンストップ特例制度」の控除手続きの申請や書類の用意をすることを煩わしく感じて先延ばしにしてしまうこともあると思います。

一方、さとふるのようなふるさと納税の手続きができるサイトを利用すれば、控除上限額の目安の確認やお礼品の検索、寄付を簡単に行うことができます。

さらに、さとふるアプリを利用すれば、紙の申請書類の準備や郵送を行うことなく、アプリ上でワンストップ特例制度の申請を行うこともできます。(※一部オンライン申請対象外の自治体あり)

メリット・デメリットを正しく把握して、家庭の環境にあわせたふるさと納税の適切な利用をぜひ検討してください。

監修:セブンセンス税理士法人 公認会計士・税理士 大野 修平

※2026年8月時点の情報です。