2023/05/31
ヨーロッパでも"Imari"として名高い美しい焼き物の故郷/佐賀県伊万里市【ふるさと納税・自治体事典】
江戸時代、その積出港の名前をとって「伊万里焼(いまりやき)」と呼ばれた焼き物は、遠くヨーロッパにもその名が知れ渡っていました。大川内山(おおかわちやま)地区では、将軍や朝廷に献上する最高級の磁器もつくっていたという焼き物のまち、伊万里市。
ここでは、そんな伊万里市の特産品や観光情報などをご紹介します。
伊万里市の概要
伊万里市(いまりし)は、北部九州の西部に位置し、天然の良港・伊万里湾を抱く人口約6万人、面積255.25平方キロメートルのまちです。
古くは「古伊万里(こいまり)」や石炭の積出港として栄え、近年では、造船・IC関連産業・木材関連産業などの近代的な工業港としても発展を遂げています。
また、「古伊万里文化」の香りが漂う焼き物などを市内の随所で見ることができ、四季折々に往時の面影がしのばれる風光明媚なまちです。
●人口:5万5131人(2018年11月1日現在)
●市の花:ツツジ
●市の木:マキ
さとふるから申込めるお礼品はコレ!:伊万里市の名産品・特産品
◆【常温便】伊万里 小嶋やの謹製どら焼き12個(化粧箱入)/添加物不使用・厳選素材・手作り
じっくり練り上げた自家製のあんこと、1枚1枚ふっくら焼き上げた生地で、上品な甘さが自慢のどら焼き。
【素材選びに妥協なし、丁寧に手作りにこだわる《小嶋や》のどら焼き】
どこか懐かしくて、また食べたくなる...そんな、心がじんわり温まる優しい素朴な美味しさ。
合成着色料・保存料を使用せず無添加無着色にこだわり、素材そのものの良さが引き立ちます。
地元の契約農家の新鮮な朝採れ卵、小麦粉も地元佐賀県産を使用し、地産地消を目指しながら地元の美味しいものも発信しています。
●レンジで20秒温めてホットでも、冷凍庫で冷やしてアイスで食べてもふんわり美味しい!
一気に食べれない時は冷凍で約1ヶ月保存可能です。自然解凍でお召し上がりください。
●小嶋やのオリジナル掛け紙を掛けて化粧箱でお届けします。プレゼントやギフトにもご利用頂けます。
お礼品の詳細はこちらをクリック!
【常温便】伊万里 小嶋やの謹製どら焼き12個(化粧箱入)/添加物不使用・厳選素材・手作り
◆伊万里牛 肩ロースすき焼き 580g
このお礼品は、古窯の里、佐賀伊万里の海を見おろす牧場で、一頭一頭丹精込めて大切に育てられた伊万里牛です。
赤身と脂身のバランスがほどよく、くちどけのよい肩ロース肉は、すき焼きの甘い割り下との相性が抜群です。
■生産者の声
「松尾勝馬牧場」で徹底した衛生管理・肥育環境で愛情をもって育てられた伊万里牛を全国の皆さまへお届けいたします。ぜひご賞味ください。
お礼品の詳細はこちらをクリック!
伊万里牛 肩ロースすき焼き 580g
◆伊万里産 たっぷり冷凍車海老(加熱用) 1kg
ミネラル豊富な伊万里湾で、化学薬品などをいっさい使用せずに元気に育てた車海老です。
本来は地元還元している品のため、数量限定となります。大きなものは1匹30g前後、小型サイズだと15g前後です。
1パックあたり500g、または250gの組合せで1kgに調整しています。
■生産者の声
化学薬品を一切使用せず、海老の自浄能力を高める事で、病気にかかりづらい元気な海老の生産を心がけています。本来は地元に在住されている方しか入手できない品です。
◆安心、安全の特栽米「福の米」10kg入り
「佐賀県特別栽培農産物認証制度」の基準に合格し、50%以下の農薬・化学肥料で育てた健康志向の棚田米「福の米」。その平成30年度産新米をお届けします。
「福の米」は、自然に恵まれた環境の中、太陽と自然の恵みと、生産者さんの愛情をいっぱい受けておいしく育ちました。
メダカやイモリ、タニシにホタルなど自然の生き物と一緒に育てた自慢のお米です。
品種は「さがびより」「夢しずく」「ヒノヒカリ」の3種類のいずれかを、上白精米の状態でお届けします。
10kg袋入り、箱に入れての発送になりますので、ギフトにも利用いただけます。
※新米の収穫ができた順番にお送りするため、品種の指定はできません。順次おいしい新米をお届けします。
■生産者の声
自然いっぱいの山からの水で育てたおいしい新米です。冷蔵庫で保管していますので虫の発生もありません。
私たちが愛情いっぱいで育てた自慢のお米です。いろいろな銘柄を取り揃えていますので、ご賞味いただけたら幸いです。
お礼品の詳細はこちらをクリック!
安心、安全の特栽米「福の米」10kg入り
伊万里市の特産品
◆伊万里焼
佐賀県は、日本の磁器発祥の地とされており、「伊万里焼」は、肥前国(現在の佐賀県、長崎県)を中心とする地域で生産された磁器の総称です。
もともとは豊臣秀吉の命令により、朝鮮半島に出兵していた鍋島直茂が多くの技術者を日本に連れて帰ってきたのが始まりとされ、彼らが伊万里や有田の周辺で窯を築いて磁器を焼き始めたのです。
製品の主な積み出し港が伊万里であったことから「伊万里焼」と呼ばれるようになり、国内のみならず長崎にいた中国商人やオランダ商人の手で中近東や東南アジア、そして遠くヨーロッパまで運ばれ、王侯貴族の宮殿を飾ったそうです。
近代以降、輸送手段の主力が船から鉄道に変わった頃から、焼き物の名前を港の名前ではなく産地の名前で呼ぶようになり、有田地区で焼かれたものを「有田焼」、伊万里地区で焼かれたものを「伊万里焼」、他にも志田焼(しだやき)、波佐見焼(はさみやき)、三川内焼(みかわちやき)などと呼び分けるようになりました(これらも伊万里焼の一種です)。
また、とくに江戸時代に、主に有田や波佐見周辺で焼かれた磁器製品を「古伊万里焼」と呼んで、現在の伊万里市内で焼かれている伊万里焼と区別しています。
◆伊万里牛
「伊万里牛」のルーツは、全国的に有名でブランド和牛として確固たる地位を築いている「但馬牛」です。つまり、今や大人気のブランド牛となった「佐賀牛」とそのルーツは同じであり、「伊万里牛」も折り紙付きの品質を持つ黒毛和牛として知られるようになりました。
伊万里の恵まれた自然環境の中、優れた飼育技術を持つ肥育農家が丹念に愛情を込めて育てた伊万里牛。
その肉質はきめ細やかで上品、肉色は鮮やかでサシの質も抜群であり、とろけるような甘みと風味は絶品です。
由緒ある枝肉共励会においても多くの賞に輝いており、「伊万里焼」とともに伊万里市を代表する特産物となりました。
◆車エビ
「伊万里クルマエビセンター」の養殖場では、伊万里湾の自然の地形を生かしたストレスのない環境で、いっさい化学薬品を使用しない元気な車海老を育て、全国に向けて出荷しています。
活き車えびは通常、オガクズに詰めて送られます。
このオガクズは優れもので、温度(約15℃)を一定に保つと同時に、保湿やクッションの役目を果たし、車エビをおいしく新鮮なまま送ることに役立っています。
また、自然体で育った車エビは大変美味であり、高級料亭などで使用されています。
伊万里市の観光資源
◆大川内山
今でも「秘窯の里」として知られる「大川内山」は、伊万里市南部にあります。
江戸時代には佐賀藩の御用窯が置かれ、将軍家や大名家などへ献上する特別の焼き物「鍋島」が、藩の徹底的な管理のもと、約200年間、焼かれていたそうです。
この地がそのような特別な場所となれたのは、「青磁釉薬(せいじゆうやく/※「釉薬」とは陶磁器を製作する際、表面にかける薬品のこと)」の原料となる岩石がとれたこと、そしてなにより、険しい山に囲まれているため、焼き物つくりの秘法を守ることに適していたからです。
このように特別の焼き物をつくる場であったため、鍋島焼の秘法は厳重に守られて国内の他の磁器器とは違う次元の進化を遂げるに至りました。
日本的美意識が結集した「鍋島焼」。陶磁器としての美術的価値は最高峰であるとも言われています。
1871年(明治4年)の廃藩置県により、鍋島藩窯はなくなってしまいましたが、大川内山の人々がその高度な伝統を受け継ぎ、「伊万里・鍋島焼」として今に伝えています。
■鍋島藩窯公園
秘窯の里・大川内山の窯元群と隣接した丘陵地にあって、歴史文化遺産や憩いの施設が点在する、焼き物の里ならではの特徴を持った公園が「鍋島藩窯公園(なべしまはんようこうえん)」です。
ここには製陶の秘法を守るために設置された「関所」や、陶工の家、道具、登り窯、陶石を砕いた唐臼(からうす)、御細工場(おさいくば)などが見事に再現され、見学できるようになっています。
山道を進むと古窯跡やレンガ造りの煙突、窯元などとともに、さまざまな磁器のオブジェを見ることもできます。
また、ろくろや絵付け体験ができたり、展望台から窯元の町並みを一望できたりします。
■めおとしの塔
ここでぜひ聞いていただきたいのが、「めおとしの塔」から聞こえてくる風鈴の音。14個の風鈴が奏でる涼やかで美しい音色は、「関所」脇の「陶工橋」を渡るとセンサーが反応して音を鳴らすしくみになっています。その音色は「日本の音風景100選」にも選ばれているそうです。
■鍋島藩窯橋
再現された「関所」から入ってすぐのところにかかっている橋。
欄干の上には、美しく絵付けされた高さ1mの色鍋島の壺が置かれ、とても目立っています。
また、内側には地元の窯元が描いた四季折々の花々や港の風景の陶板が、そして外側には大きく、ダイナミックに躍動する鳳凰や龍が描かれた陶板がはめ込まれています。
◆伊万里湾
九州北西部にある湾で、佐賀県(伊万里市)と長崎県(松浦市)にまたがり、東松浦半島と北松浦半島に挟まれ、その中に大小さまざまな島々が点在しています。
伊万里市が位置するのは、湾の最奥部。天然の良港で、西九州の物流拠点となっている伊万里港があり、韓国の釜山やソウル、上海などアジアの主要都市に近いため、アジアの玄関口としても機能しています。
また、湾内ではカキやノリ、真鯛、真珠などの養殖が盛んに行われています。
生きた化石といわれるカブトガニが棲んでいることでも知られ、6月下旬から8月下旬にかけては、産卵の様子を見ることもできます。
■Cygames presents 伊万里湾大花火2018
2017年、伊万里港開港50周年を記念して開催された「みなと祭り」で約1100発も打ち上げられた大花火大会が好評だったことから、2018年も引き続きサイゲームス社の特別協賛により(※社長の渡邊耕一氏が伊万里市出身だそう)、花火大会が開催されました。
国の重要港湾にも指定されている「伊万里港」という大舞台で、上空での開花直径が約600mにもなるという3尺玉が北部九州で初めて打上げられるなど、壮大な花火エンターテインメントショーが繰り広げられました。
あとがき
伊万里市では、春の「窯元市」、夏の「風鈴まつり」、秋の「鍋島藩窯秋祭り」など、イベントの内容も焼き物のまちならでは。
また、市内を歩けばあちらこちらに伊万里焼を見つけることができる他、2016年4月には大川内山の歴史及び景観が「日本磁器のふるさと 肥前~百花繚乱のやきもの散歩~」として文化庁の「日本遺産」に認定されるなど、焼き物のまちとしてまったくさびれない伝統が息づいています。そんな伊万里市をぜひ訪れてみてください。
※2018年12月3日時点の情報のため、お礼品の受付停止や寄付金額が変更されていることがありますが、ご了承ください。
※参考・参照元
・伊万里市公式 ホームページ(http://www.city.imari.saga.jp/)
・『第三版都道府県別 日本の地理データマップ』小峰書店