2018/06/04
生活の中に伝統芸能が息づく/石川県小松市【ふるさと納税・自治体事典】
日常生活の中に里山の自然や伝統芸、そしてハイテクが融合し、同居しているまちが小松市です。その中でも"歌舞伎"は市民の中にしっかりと根付いているようです。
そんな「小松市」についてご紹介します。
石川県小松市の概要
小松市(こまつし)は、石川県西南部に広がる加賀平野の中央に位置し、古くからものづくりで栄えたまちです。
建設機械メーカー「コマツ」の発祥の地であることや、伝統工芸の九谷焼(くたにやき)の産地としても有名です。
このものづくり力を背景に文化も発展し、特に伝統の「お旅まつり」曳山子供歌舞伎は全国三大子供歌舞伎に挙げられ、250年の歴史を誇ります。
歌舞伎十八番のうち勧進帳の舞台である「安宅の関(あたかのせき)」、1300年の古湯「粟津温泉」、桜の名所「芦城(ろじょう)公園」、紅葉が美しい「那谷寺(なたでら)」など四季折々を楽しむことができます。
「北陸の際立ったまち」を目指し、住みよいふるさとを共に創るべく取り組んでいます。
さとふるから申込めるお礼品はコレ!:小松町の名産品・特産品
◆九谷焼スクエアプレート(浮世絵)
世界中にファンを持つ「九谷焼」で、食卓を彩ってみませんか?
縦9cm×横9cmで、角平皿としてもコースターとしても使用できる、日常使いに便利な九谷焼が4枚(化粧箱入)。
絵柄はすべて浮世絵で、「歌麿」「北斎 赤富士」「北斎 波」「国芳 金魚」となっています。
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◆のど黒一夜干し詰め合わせ 5尾×140g
このお礼品は、白身のトロと言われる日本海の高級魚を天日干しした一夜干しです。
(石川県地方ではアカムツを「ノドグロ」と呼んでいます)
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◆ミニチュア油圧ショベル
小松市といえば、コマツの重機! コレクションしたいミニチュア建機シリーズです。
先端にバケットを取り付けて、土砂地山などを掘削、または整地する自走式建設機械(油圧ショベルPC200-10)を、50分の1のミニチュアでお送りします。
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小松市の自然
石川県の西南部に位置する小松市は、日本海と日本三名山のひとつである霊峰白山に囲まれ、面積の約7割が里山地域。農作物や木材、希少生物など、資源豊かな里山を生かした地域づくりに取り組んでいます。
まだ手を付けられていない太古の姿を残す「木場潟公園」や「加能八景」のひとつにも数えられる景勝地「荒俣峡」、十二ヶ滝、全国農村景観百選に選ばれた「日用町・苔の里」など、一度は訪れてみたい美しい自然の風景がたくさんあります。
◆粟津温泉
小松市には温泉が点在していますが、その中でも「粟津(あわづ)温泉」は、奈良時代が幕を開けて間もない718年、高僧・泰澄(たいちょう)大師が発見したと伝えられる由緒ある温泉です。
この温泉には、江戸時代から人々の間に「おっしょべ恋物語」という逸話が伝わっています。
町の宿屋に奉公していた下女のお末と竹松が、紆余曲折の末に大恋愛を成就させた場所がこの粟津温泉だと言われ、舞台となった粟津温泉はプロポーズをする場所にふさわしいとして"恋人たちの聖地"になっているそうです。
また、毎年8月には「おっしょべ祭り」が華やかに開催され、全国から人々が集まります。
ちなみに、全国の温泉を巡っていたという文豪・田山花袋(たやまかたい)は、著書「温泉めぐり」の中で、「粟津温泉が一番静かで居心地がよかった」と書いているそうです。
世界に誇る伝統芸が息づく小松市:九谷焼&歌舞伎
◆九谷焼
1655年の江戸時代初期、現在の石川県山中町九谷の金山で陶石(陶磁器の原料となる岩石)が発見されました。
そこに着目した加賀国大聖寺藩初代藩主の前田利治(まえだとしはる)が、当時、陶器の生産が盛んだった肥前有田(佐賀県有田町)に後藤才次郎を派遣して技術を導入し、九谷村で初めて焼いたのが始まりとされています。
しかし、この九谷の窯は1730年ごろ、急遽閉鎖されました。理由はいまだに不明です。
この時期に製造されたものは「古九谷(こくたに)」と呼ばれています。
それからおよそ100年が経った頃、九谷焼の再興を目指す加賀藩が、著名な陶芸家であった青木木米(あおきもくべい)を京都から招聘し、金沢に春日山窯を作りました。
これをきっかけに多くの窯が開業し、九谷焼は見事によみがえったのです。この時期の九谷を「再興九谷」と呼びます。
その後、「小野窯」の九谷庄三(くたにしょうざ)が輸入絵具をいち早く取り入れるなどして「庄三風」と呼ばれる九谷焼を確立。1873年のウィーン万博で評判となり、「ジャパンクタニ」として九谷焼の名を一気に広めました。
現在でも代表的な九谷焼のひとつとされています。
九谷焼の特徴は、なんといっても鮮やかかつ大胆な絵柄でしょう。独特の色味で山水や花鳥風月を絵画的に表現し、力強く豪快な印象を与えます。
現在では、スカルや昆虫の置物、ゴルフマーカー、アクセサリーといったバリエーションができるなど、その技法やデザインは進化し続けています。まさに世界に誇る日本の工芸品が九谷焼です。
◆歌舞伎
歌舞伎十八番のひとつであり、歌舞伎の定番演目として有名な「勧進帳(かんじんちょう)」。小松市には、その舞台となった「安宅の関(あたかのせき)」があります。
また、毎年5月に行われる「お旅まつり」の中心行事として上演される「曳山子供歌舞伎(ひきやまこどもかぶき)」は、子どもが役者になって歌舞伎を演じる子供歌舞伎として「長浜曳山祭(近江長浜)」、「小鹿野春まつり(武蔵秩父)」とともに「日本三大子供歌舞伎」のひとつに数えられています。
江戸時代から250年以上も続く伝統芸能であり、町を巡る曳山(山車)の上で演じられることや、ほとんどが小学生の女子生徒によって演じられることなどが、全国的にも珍しい行事であると言われています。
そして、「お旅まつり」に合わせて開催されるのが、「全国子供歌舞伎フェスティバルin小松」。「お旅まつり」は曳山が舞台となりますが、こちらは劇場を使って上演が行われます。
子どもたちによる大歌舞伎さながらの熱演は、毎年大きな感動を呼び、県内外からたくさんの人々が観に訪れます。
このように、小松市は歌舞伎に縁のあるまちであり、「歌舞伎のまちこまつ」をスローガンに町興しも行っています。
小松市は"ものづくり"のまち!
江戸時代以降、さまざまな分野の職人たちが集まり、ものづくりを中心産業として発展してきた小松市。
「九谷焼」や「小松瓦」「加賀絹」など、"伝統的なものづくり"に対する愛情はとくに深く、それらを長年にわたって守り、育んできました。
しかし、それだけではありません。もっと現代的で大規模、かつハイテクな"ものづくり"に対する気概も旺盛で、現在ではそのような企業も活発に活動を行っています。
たとえば、世界的な建設機械メーカー、コマツ製作所が生まれたのが小松市です。
他にも、建設機械の部品を製造する大京や、帝人、東レ、ブリヂストン、村田製作所など、確固たるブランドを持つものづくり系グローバル企業の関連会社などが、小松市に軒を連ねています。
また、近隣の能美市・能美郡川北町には東芝、ソニー、パナソニックの事業所があるなど、機械工業や繊維業が盛んで、小松市周辺は北陸でも随一の産業地帯と言えるでしょう。
小松市は、"乗り物"のまちでもある!
◆石川県立航空プラザ
グライダーから曲芸飛行機、ジェット戦闘機まで揃った日本海側唯一の航空博物館。
18機の実機が展示されている他、多数の模型やパネルを使って航空の歴史やしくみ、原理を分かりやすく解説・紹介しています。
とくに「フライトシミュレーター体験」や、子ども広場「ぶ~んぶんワールド」にある日本最大級の飛行機型遊具「飛ぶぅ~ん」は大人気です。
◆日本自動車博物館
12000平方メートルの広大なスペースを使い、世界のクラシックカーや伝説の車、長年親しまれた国産・外国産の大衆車など約500台を展示。
博物館には、ミュージアムやレストラン、ショップを完備。ミニカーの販売も行っていますから、ぜひご家族で訪れてみてはいかがでしょうか。
◆宇宙バスこまち☆
EVバス「宇宙バスこまち☆」が、2013年3月から運行しています。
EVバスは、ディーゼルエンジンでなく電気の力で走るため、走行中のCO2排出はゼロ。
そのため地球に優しいエコなバスであるだけでなく、音も静かなため、"人にやさしいバス"になっています。
車内は宇宙船をイメージしたデザイン。さらに、車内モニタには宇宙空間を小旅行する映像が流れており、"乗って楽しめる"バスになっています。
小松市の暮らし
◆生活に役立ち、潤いを与えてくれる小松市の施設などをご紹介♪
◎石川県こまつ 芸術劇場うらら
小松市には「勧進帳」の舞台となった「安宅の関」があり、市民の多くが「曳山子供歌舞伎」や「全国子供歌舞伎フェスティバル」などで歌舞伎に親しむ土壌が育まれています。
◎絵本館ホール夢の本棚
「空とこども絵本館」の分館としてつくられました。小ホールの大きな吹き抜けの音響は心地よく、音楽会や発表会などで一般の方も利用できます。
◎埋蔵文化財センター
遺跡の調査や、出土品の保管、展示などを行っているのが、埋蔵文化財センターです。ここでは展示観覧や古代体験などができ、埋蔵文化財をより身近に感じられる施設として親しまれています。
◎小松天満宮(別名梅林院)
小松天満宮は、前田家の祖・菅原道真公を祭る北野天満宮を4分の1に縮尺して建てられました。当時は、"鬼門"が忌み嫌われたため、小松城の鬼門となる方位に愛宕養福院(今はありません)を建て、さらに鬼門線上に小松天満宮を造営しました。守山城、金沢城、妙立寺(忍者寺)、小松天満宮、小松城はこの鬼門線上にあります。
◎里山自然学校 こまつ滝ヶ原
「里山自然学校 こまつ滝ヶ原」は、平成26年8月9日に本格オープンした里山の学校です。
前述のように、小松市の面積の約7割が里山地域。そこにある自然資源や職人、技術者といった人的資源を生かし、「里まなび、山あそび」をテーマにさまざまな"塾活動"を展開しています。
たとえば、「里山グルメ開拓塾」「里山ビジネス創出塾」「バイオマス資源活用塾」といった塾が、現在活動中です。
◎サイエンスヒルズこまつ
日本の科学技術をリードする人材の育成と、産業の集積を目的に設置された「サイエンスヒルズこまつ」。
「ものづくり精神の継承と科学技術の啓発」がコンセプトの「ひととものづくり科学館」と「未来へ向けた地域の活性化と産業振興」がコンセプトの「こまつビジネス創造プラザ」の2施設で構成され、科学の楽しさや驚き、魅力を感じ体感できる施設となっています。
あとがき
小松市は、全国市区「高齢化対応度調査(医療・介護分野)」(日本経済新聞社産業地域研究所実施/出典「日経グローカル」平成25年11月4日号)で、全国812市区中1位に選ばれています。高齢者に寄り添ってくれるまちは、きっとどの世代にとっても住みやすいまちであることでしょう。
そんな小松市を、ぜひ訪れてみてください。
石川県小松市紹介ページ
※2018年5月24日時点の情報のため、お礼品の受付停止や寄付金額が変更されていることがありますが、ご了承ください。
※参考・参照元
・小松市公式 ホームページ(http://www.city.komatsu.lg.jp/)
・『第三版都道府県別 日本の地理データマップ』小峰書店