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かつて「日本デンマーク」と呼ばれた農業先進都市 安城市の挑戦

愛知県安城市 安城デンビール株式会社「クラフトビールのまちへ!プロジェクト」を始動

愛知県安城市は、新幹線が停車するアクセス抜群のまちです。安城市は、かつては「安城が原」と呼ばれた荒地でしたが、明治用水の開通をきっかけに、日本デンマークと呼ばれる農業先進都市になりました。そんな安城市には、お米やいちじく、梨、チンゲン菜、きゅうりなどおいしい農産物や地元産の食材を使ったグルメが豊富にあります。

①安城市の田園の様子_rs2.jpg田園の様子

②安城市の梨_rs.png安城市の梨

また、全国でも珍しい、花とみどりのテーマパーク「デンパーク」は、おいしいと楽しいが詰まった安城市を代表する観光スポットです。その「デンパーク」内にある安城デンビール株式会社では、地域をあげたプロジェクトによって、地元産大麦のみを使用したこだわりのクラフトビールが誕生しました。

今回は、このプロジェクトの発起人である安城デンビール株式会社代表取締役石川伸さんと、市のふるさと納税担当の服部由佳理さんに話を伺いました。

③デンパーク_rs2.jpg

安城産業文化公園 デンパーク

④ホレフェスト外観_rs.jpgホレフェスト外観

安城市のふるさと納税

「安城市では『幸せつながる健幸都市 安城』の実現に向けて各事業を展開しており、ふるさと納税を通して安城市を応援していただける『ふるさとあんじょう応援隊』からの寄付を募っています。寄付金の使い道は『健康づくりを応援し隊』『スポーツを盛り上げ隊』『自然環境を守り隊』など、全部で20項目です」(服部さん)
※ 2023年9月現在

なかでも使い道として指定が多い項目について伺いました。「安城市は子ども医療費の無償化や保育園の充実など子育て支援に力を入れているため『子育て世代を応援し隊』などの子育て関連の使い道の指定が多い印象です。また、昨年は明治用水頭首工の大規模漏水があり、さとふるクラウドファンディングを活用して支援を呼びかけたことで、『農業の発展をめざし隊』の寄付が増加しました。

今では、自動車産業を中心とした工場が多く集まる工業都市としてのイメージが強い安城市ですが、かつては荒地だったところに用水を引き、農業先進都市として発展してきた歴史もあります。引き続き安城市の農業を応援していだけるとありがたいです」(服部さん)

⑤CFページ_rs2.jpg

さとふるクラウドファンディング募集ページ

「安城をクラフトビールのまちへ!プロジェクト」始動のきっかけ

そんな中、安城市の農業発展に強い思いをもつお礼品提供事業者、安城デンビール株式会社が立役者となり、「安城をクラフトビールのまちへ!プロジェクト」が始動しました。

安城市を代表する観光スポットのひとつ「デンパーク」内で、醸造所とレストラン「ホレ・フェスト」の運営を手がけている安城デンビール。その親会社である「おとうふ工房いしかわ」では豆腐の製造販売事業を行っています。

そもそもなぜ、おとうふ工房いしかわの関係会社として安城デンビールを子会社化するにいたったのか、そして安城産大麦でクラフトビールを作るというチャレンジに踏み切ったのか、その理由について伺いました。

「この地域では基本的に2年で米、麦、大豆の3種類の作物を交代で作りながら田んぼの状態を保っています。おとうふ工房いしかわのお豆腐にも安城市で作られている大豆を使用していますが、地域の農業をより応援するためには、その前に作られる麦や米もしっかりと支えることが重要だと考えました。おとうふ工房いしかわでは、小麦を使ったお菓子やドーナッツ、パンなどの生産もしていますが、大麦、特にビールで使用する二条大麦を作れば、麦の需要が拡大し安城市の農業の支援に繋がるのではと考えたのが、クラフトビール作りを始めた背景です」(石川さん)

⑥安城市の田園の様子_rs.jpg

安城市の田園の様子

「デンスタービール」の誕生

しかし、クラフトビール作りは一筋縄ではいかなかったといいます。

「ビールを作るとなると、二条大麦を作るための種の仕入れから始めなければならず、大きな課題がたくさんあり、数年間は課題解決に追われていました。しかし地元農家の助けもあり、3年ほど前からようやく二条大麦を作りはじめることができました。そして今年、念願叶って安城産大麦のみを使用した『デンスタービール』を完成させることができたんです」(石川さん)

「デンスタービール」誕生の背景には、地元の農業の発展へ寄与したいという熱い想いがあったことがわかりました。「デンスタービール」の名前は、"みんなの豊かで平和な生活を星に願う"そんな想いを込めて、安城市の一大イベント「安城七夕まつり」になぞらえ付けられたそうです。

⑦「安城七夕まつり」の様子_rs.jpg

「安城七夕まつり」の様子

ふるさと納税への想い

そんなストーリーがあり誕生したビールであることを知った服部さんは「この取り組みを、ぜひふるさと納税を通して皆さまに知っていただきたい」と思い、すぐにさとふるの担当に電話をかけたそうです。「生産者の熱い想いが詰まった安城産のビールを、一人でも多くの方に選んでいただけるよう、積極的にPRしていきたい」と話してくれました。

また、安城デンビールの石川さんにもふるさと納税への想いを伺いました。

「より多くの方に安城デンビールを知っていただくきっかけになっていると感じています。全国のさまざまな県の方にお礼品として選んでもらっていることも嬉しいですし、安城市出身の方が県外に出た後に、昔行ったデンパークを思い出しながら、地元への還元として寄付をいただくこともありとても嬉しく思っています。我々が頑張ることで、地域に少しでも貢献できればと思っています」(石川さん)

⑧デンスタービール_rs.png

デンスタービール

オール安城産のクラフトビールを目指して

さまざまな困難を乗り越え誕生した「デンスタービール」ですが、"これをもって成功とするのではなく、来年はもっと美味しいものを作るために色々と研究を続けていきたい"と、次なる目標についても教えてくれました。

「今はビール麦まで安城市で作ることができていますが、ビール麦をモルトに変えるためにはモルト工場が必要です。現在は愛知県内に工場がなく、他県でモルトに変えてもらっています。これを安城市内でできれば、よりリーズナブルにモルトの生産ができますし、モルトができればウィスキーづくりもできるようになります。つまり、自分たちの町で作ったものを直接的に加工までできるようになるんです。

また、ビールの材料にはホップも必要なので3年ほど前からホップの栽培にもチャレンジしていますがなかなかうまくいかず、現在安城農林高校の生徒にも協力してもらいながら新しい栽培方法を研究しています。

ホップは日本国内でも岩手や北海道など、涼しい地域で育てられているもので、気温が高い愛知県で育てるのは大変ですが、安城農林高校の協力があることで、実現できるのではと思っています。次の目標は"オール安城産のクラフトビール"を作ることです」(石川さん)

ふるさと納税を通じて安城市の魅力を全国へ

最後に服部さんに、ふるさと納税に期待することについて伺いました。

「ふるさと納税は、地域の良いものを全国に発信できる点が大きな強みだと考えています。今回完成したデンスタービールをはじめ、市の特産品の梨、イチジクなどの農産物、バウムクーヘンなどの洋菓子や、ものづくり企業が開発した生活家電・雑貨など、安城市には魅力あふれる良いものがたくさんあります。これからもふるさと納税制度を通じてその魅力を全国に届けていけたらと思っています」(服部さん)

⑨バウムクーヘン_rs.jpgバウムクーヘン

⑩スモークポッド_rs.jpgスモークポッド

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