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市民の期待が集まる新庁舎建設に2,800万円の寄付が寄せられる

東京都国分寺市 「国分寺らしさ」を伝えるツールとしてふるさと納税を活用

東京都の中央にあり、「東京のおへそ」と表現されることもある東京都国分寺市。市内にはJR中央線や武蔵野線、西武国分寺線・多摩湖線が走っており、新宿まで電車で約20分と都心へのアクセスも良いまちです。一方で武蔵野の面影を残す水や緑など多くの美しい自然環境に恵まれており、「お鷹の道・真姿の池湧水群」は環境省の「全国名水百選」に選ばれるなど自然豊かな環境も兼ね備えています。

そんな都内とは思えない自然豊かなところが好きという東京都国分寺市 市政戦略室 塩原さんと、新庁舎建設事業のクラウドファンディングを担当した公共施設マネジメント課庄司さんにお話をお聞きしました。

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さとふるのサポートを受けお礼品数が拡大

国分寺市は自主財源の確保と市の魅力発信を目的とし、2014年、市制施行50周年を機にふるさと納税を開始しました。翌年2015年はペンシルロケット水平発射実験60周年にちなみ、ペンシルロケットのレプリカをお礼品に登録しました。ペンシルロケットのレプリカは登録してから10年経過しても今なお継続して選ばれています。そのほか、現在も開始当初から続くお礼品がいくつかあるそうです。

-ふるさと納税を開始してどのような変化がありましたか?

塩原さん:「国分寺市のふるさと納税は『ふるさと寄附 こくぶんじ想い』というネーミングで、市を想い、応援してくださる寄付者や事業者と共に取り組むことを大切にしています。ふるさと納税開始後は市のPRにつながり、お礼品を通じて『国分寺らしさ』を知ってもらえるようになりました。当初は事務負担も多かったですが、さとふるのサポートでお礼品登録や情報発信がスムーズになりました。また2024年にはさとふると協力して事業者向けの説明会を実施しました。事業者説明会では、国分寺市で最も人気のある食事券のお礼品を提供する『カフェおきもと』さんも参加し、説明会をきっかけにたけのこ掘りとランチセットのお礼品をご提案いただけました」

このようにさとふるが連携して全国で実施している事業者説明会は、新たなお礼品開発や、交流の場としてふるさと納税のさらなる可能性を広げています。国分寺市ではそのほかにも、市内にあるナイトウ果樹園のブルーベリー摘み取り体験や、松本園芸のポインセチアなど、季節限定や体験型のお礼品に着目しお礼品数を増やしています。

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2025年春に受け付けていたたけのこ掘り体験

"国分寺市の顔"となる銘板がフックとなり寄付が集まる

さらに、2024年は新庁舎建設のクラウドファンディングにも挑戦しました。

-本事業のクラウドファンディングを実施した背景を教えてください。

庄司さん:「国分寺市役所の旧本庁舎は2006年度に実施した耐震診断調査の結果を受け、閉鎖・解体となりました。市役所敷地内の建物に入りきれない部署は、市内の他施設・事務所に仮移転せざるを得ず、行政の機能は分散してしまいました。また、災害時には防災拠点としての機能が求められる市役所が、庁舎機能の分散化により、その役割を十分に果たせない状況となっていました。そのため、国分寺市新庁舎は国分寺市泉町に移転して建設することが決まり、2024年9月末に竣工し、2025年1月に開庁しました」

新庁舎の建設にあたっては、基本計画、設計の段階から市民からの意見を取り入れながら進められました。中でも、新庁舎の外壁の色は市内の小・中学生を対象とした体験型プログラムで検討し、「木漏れ日グリーン」という周辺環境に調和するカラーに決まりました。

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-集まった寄付金はどのように活用されたのでしょうか?

庄司さん:「さとふるクラウドファンディングでは約660万円、そのほかに寄付金申込書により約2140万円の寄付が集まりました。計約2,800万円の寄付金は、耳の聞こえに不安のある方が安心して窓口での手続きや相談ができるための『軟骨電動イヤホン』のほか、来庁者が利用する長野県飯山市産材ベンチや棚の購入などに活用しました。

ベンチと棚の提供元である飯山市は、2012年11月に『災害時相互応援に関する協定書』を締結したことをきっかけに交流を深めていき、2017年5月に友好都市となりました。庁舎の家具について検討を進めていく中で、木材を多く使用するという方向に進み、多摩産材のほか、友好都市の木材を使用できればという考えのもと、飯山市とも調整を行い、取り入れることとなりました。

飯山市産材を使った家具のうち、エントランスホールのベンチは、市内の小・中学生とのワークショップで組み立てを行いました。国分寺市の未来を担う子どもたちと一緒に作り上げたという体験は、子どもたちにとっても、得られ難い経験だったと思っています」

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エントランスホールに置かれた飯山市産木材を使ったベンチ

-本事業の寄付者へのメッセージをお願いいたします。

庄司さん:「新庁舎クラウドファンディング事業にご協力をいただいた多くの皆さまに改めて感謝申し上げます。新庁舎建設事業には多くの市民の皆さまに携わっていただきましたが、このクラウドファンディングについても、市内外の多くの皆さまからのご協力をいただき、目標額を大きく上回る寄付総額となりました。新庁舎建設という歴史に残る事業に期待をいただいたとともに、国分寺市の更なる発展にも期待いただいたことがこのような結果につながったと認識しています。これらの期待に応えるためにも、誰からも愛され、信頼される新庁舎とともに、更なる市の発展に向けて市政運営を進めてまいります」

本事業では寄付者銘板の設置をあわせて告知したことから、家族全員分の名前を載せるためにその分の寄付を行いたい、という申し出が多かったそうです。国分寺市の顔となる市役所に設置する銘板であったことから、そのような申し出があったのではと担当課では推測しているとのことでした。

さとふる独自サービスを活用しさらなる寄付獲得を狙う

新庁舎建設のクラウドファンディングでは、庁内の公共施設マネジメント課とふるさと納税担当課である市政戦略室双方とのやり取りが発生しましたが、さとふるが調整に入ることで短期間での実施を可能にしました。そんな国分寺市では、2022年4月から「さとふる」でのふるさと納税の申込み受け付けを開始しました。

-「さとふる」での受付を開始してどのような変化がありましたか?

塩原さん:「以前は支払い先が複数に分かれていて煩雑でしたが、ふるさと納税業務をさとふるに一括委託できるようになったことで業務が大幅に効率化しました。また2024年4月からは『おまとめらくらくサービス』を活用し、『さとふる』以外のサイトへの掲載も開始しました。他サイトへの掲載においても、事務負担少なく掲載チャネルを広げることができました。『さとふる』では人気が出なかったお礼品が、他サイトでは人気になったり、その逆もあり、サイトごとのユーザーの特性があることがわかったりと新たな気づきとなりました。
また、2025年3月からはPayPay商品券のお礼品も新たに登録しました。登録にあたり、地場産品基準を満たす利用加盟店を選定する必要がありましたが、さとふるの営業担当から他自治体の導入事例や情報を共有してもらうなどのサポートがあったことで、利用する際に多くのお店の候補からお選びいただけるように整えることができました。おかげさまで現在はリピーターの方からの寄付も散見されるようになりました。利用できる飲食店も増えたため、住所が市外の単身赴任で来られている方や、勤務地が国分寺という方からの需要が高いように感じます。

そのほかにも、さとふる営業担当による事業者説明会の実施や事業者開拓により、新たなお礼品登録につながったり、お礼品写真の改善も実施してくれています」

事業者によっては撮影はできても画像の編集はハードルが高いと感じるところも多いことから、さとふるの営業担当の働きかけにより、商品名や特長を文字入れするなどの改善が進められています。お礼品写真の改善によって寄付者の目に留まりやすくなる効果があり、寄付の増加も期待されます。

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サムネイル加工により改善したレオーネドーナツのお礼品写真

60周年のその先へ、ふるさと納税も進化

このように国分寺市では、クラウドファンディングや、さとふるのサービスをフル活用することでさまざまな層の寄付者と接点を持ってきました。使途を指定したクラウドファンディングのほかに、通常の寄付では11種類の中から寄付の使い道を選択でき、中でも子育て環境整備が多く選ばれているそうです。そんな国分寺市の今後についてうかがいました。

-今後の展望について教えてください。

塩原さん:「昨年2024年に市制施行60周年を迎え、新庁舎が完成しました。2025年1月から業務を開始し、大きな変化になったと思います。ふるさと納税に関しては、今後も多くの方に興味を持っていただきたいと考えています。とくにPayPay商品券は市内飲食店などで利用でき、観光客や通勤者の方にも便利ですので、さらにPRしていきたいです」

現在、国分寺市のお礼品数は約100品ありますが、寄付者に選んでもらえるよう、さらにお礼品数を増やすことを心掛けていると塩原さんはいいます。PayPay商品券の拡充もその一環だそうです。PayPay商品券は訪れた先で使えることからふるさと納税による地域貢献だけでなく、地域経済活性化・観光誘致の側面も期待できます。PayPay商品券のほか、今後のお礼品ラインアップ拡充にも注目です。

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