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2020/10/02

生産者と二人三脚でお礼品を全国へPR

メルカート株式会社 朝来市でしか手に入らないものを届ける

兵庫県のほぼ中央に位置する兵庫県朝来市。雲海に浮かぶ幻想的な姿が有名な「竹田城跡」や、産業遺産として日本遺産認定を受けた「生野銀山」などの歴史遺産を有する人口約3万人のまちです。その朝来市からふるさと納税のお礼品を全国へ届けているメルカート株式会社は地元商工会の勉強会をきっかけに生まれました。朝来市の特産品販売サイト「あさごもん」を運営するほか、朝来市のふるさと納税にも参加しています。メルカート株式会社のふるさと納税の取り組みについて、代表取締役の古屋敷和也さんに話を聞きました。

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写真提供:吉田利栄

商工会の勉強会から特産品販売サイト「あさごもん」が誕生

メルカート株式会社の代表取締役を務める古屋敷さんは、大正14年創業の醤油蔵元「こむらさき醸造」の4代目でもあります。古屋敷さんは「朝来市の経済を盛り上げていくためにはネット販売の強化が必要」と考え、以前から所属する朝来市商工会などで提言していたそうです。
「ネットで販売するにも、自社商品だけでは種類や数が限られます。また、個々の事業者が通常業務と並行してサイトを運営するには、負担が大きく現実的ではありません。市内全域に視野を広げて商品数を増やし、魅力あるものを揃え、各事業者が個別に運営せずに済むようなサイトがあると良いと考えていました」(古屋敷さん)

02_DSCF2988_r.jpgメルカート株式会社 代表取締役 古屋敷和也さん

やがて商工会の中にネット勉強会が作られたことをきっかけに、勉強会メンバーで朝来市の特産品販売サイト「あさごもん」を立ち上げました。

「外部講師を招いた勉強会の実施など、商工会に支援していただきながら活動できたので本当に助かりました。勉強会メンバーはいずれも地域に根差した人ばかりなので商品の発掘はしやすかったですね」

勉強会は3年間という期間限定の活動だったことから、『あさごもん』の運営を継続するため、勉強会終了と同時に古屋敷さんは勉強会メンバーと共にメルカート株式会社を設立しました。

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朝来市の特産品販売サイト「あさごもん」

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ふるさと納税でも人気の「蔵元直送!味噌・しょうゆセット」

メルカート株式会社ではお礼品を送る際に「あさごもん」の紹介パンフレットを同封し、寄付した後も寄付者が朝来市の特産品に触れる機会を増やすよう工夫しているそうです。自社サイト「あさごもん」では、ふるさと納税のお礼品と同じ商品を販売しており、ふるさと納税を開始したことで運営する「あさごもん」経由の販売も増加し、新たな顧客が増えたといいます。

ふるさと納税が地域雇用の一助に

立ち上げ当初、メルカート株式会社の経営は厳しかったと古屋敷さんは語ります。起業メンバーはそれぞれに事業を行っており実務を担当できる人がいないうえ、経費をねん出するのに精いっぱいで人を雇う余裕が無かったため、古屋敷さんの妻の紀子さんに無理をいって働いてもらっていたそうです。現在も実務全般を担当する紀子さんにも話を聞きました。

「仕事を始めてすぐは慣れない業務で、しかも一人だったので大変でした。一番大変だったのは生産者の生産能力を考えずに在庫設定をしてしまって、途中でお礼品が足りなくなってしまったこと。配送日程の相談などで生産者や寄付者とのやり取りが発生し、調整に苦労したのを覚えています」

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現在は使用していないこむらさき醸造の醤油蔵が事務所
ここから全国へ朝来市のお礼品が発送される

ふるさと納税に参加したことで出荷量は約3倍に増加。紀子さんの経験がそのままノウハウとして蓄積されました。また、メルカート株式会社の収益も増えたことで、念願のスタッフを雇えるまでになり、現在は紀子さんを含めた4名のパートスタッフが働いています。

「スタッフはいずれも地元の主婦です。時期にもよりますがパートスタッフが働くのは1日3~4時間ほど。お子さんがいる方などは短い時間の方が働きやすく、スタッフの定着率も高いです」(紀子さん)

メルカート株式会社の発展は地域雇用の一助にも寄与しています。

ふるさと納税は小規模生産者の"チャレンジの場"

メルカート株式会社が取り扱うのは道の駅や直売所など、朝来市の店頭で販売されている商品を扱う小規模生産者のお礼品が中心です。「朝来市でしか手に入らないものを届けたい」と紀子さんはいいます。続けて古屋敷さんは生産者がふるさと納税のお礼品を提供するメリットをこう説明してくれました。

「生産者の立場では、ふるさと納税へ参加するための費用はかかりません。語弊があるいい方かもしれませんが、商品さえ準備出来れば無料で参加できる仕組み。これは小規模生産者にとって大きな魅力だと思います。もしふるさと納税がなくなってしまったら、困ってしまう生産者さんは多いかもしれません。ふるさと納税のお礼品として提供することで『自分たちの商品を全国へ届けられるようになった』と喜んでくれています」


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作業所のみんなで力を合わせた【厳選】クッキー詰め合わせB (8種類)

メルカート株式会社はお礼品の発掘に力を入れています。現地へ赴いての試食や、商品開発の相談を受けるなど、生産者と積極的にコミュニケーションを取るようにしており、生産者の中には育てた生鮮品をさらに調味料やお菓子に加工して「ふるさと納税の新たなお礼品にどうか」と持ち込んでくる人もいるそうです。

「ただ、簡単にはお礼品に登録されません。対応するスタッフたちのジャッジはとても厳しいんです。『味は美味しいけれど量が少ない』『組み合わせを変えたほうが良い』など、日ごろ食材や商品を選ぶ主婦ならではの目線で生産者へ厳しくアドバイスをしてくれています。また、生産者もアドバイスを受けて貪欲にお礼品を改良してくれるんです。『お礼品を受け取った寄付者ががっかりすることが無いようにしたい』と、我々も生産者も強い意志を持って対応しています」(古屋敷さん)

メルカート株式会社が生産者とコミュニケーションを重ねることで、朝来市の生産者にとってふるさと納税は"チャレンジの場"になっています。また、メルカート株式会社が提供するお礼品には"地域の看板を背負っている"という責任感があり、それが近年の寄付額に表れていると感じました。

最後に全国の寄付者へメッセージをお願いしました。

「朝来市は内陸に位置しているので、『海のものも山のものもある地域がうらやましい』と思ったこともあります。でも、朝来市には但馬牛やコウノトリ米という美味しいお米など、全国に自慢できるものがたくさんあると、この仕事をしていて気づかされました。これからも朝来市役所と生産者と協力しながら、朝来市のお礼品を開拓し全国へ届けていきたいと思います」

メルカート株式会社と生産者と自治体、三位一体で歩むメルカート株式会社のこれからが楽しみです。