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教育や交流拡大に寄付を活用

ふるさと納税を活用し住みやすい町整備、国際交流も推進 山形県村山市

★村山市市長.jpg山形県村山市 志布隆夫市長

日本有数のバラ園がある「東沢バラ公園」を持つ山形県村山市は、2020年東京五輪に向けて、「バラの国」・ブルガリアのホストタウンになっています。この事業のほかにも、教育など幅広い分野でふるさと納税の寄付金が活用されています。

保育・幼稚園の入園料半額化などで子育て家庭を支援

山形県のほぼ中央に位置する村山市。東を奥羽山脈、西を出羽丘陵に囲まれ、市の中央を蛇行しながら最上川が流れています。最上川流域の肥沃な土地では、米やサクランボ、スイカなど質の高い農作物が栽培されています。また、最上川沿いにはたくさんの蕎麦屋が立ち並び、「最上川三難所そば街道」として親しまれています。

市内には、日本有数の規模を誇るバラ園と2つの湖を中心とする「東沢バラ公園」もあり、約750品種、2万株余りのバラが楽しめます。このほか、友好都市の北海道厚岸町から受け継がれた軽快なお囃子に合わせ、踊り手が勇壮かつ華麗な踊りを繰り広げる「むらやま徳内まつり」には、毎年多くの観光客が訪れます。

村山市にとって、ふるさと納税による寄付は現在、貴重な財源となっており、様々な目的で活用されています。経常的な収入とは別の財源であるからこそ、新しい挑戦ができると言います。

「市では子どもがいる家庭の負担を軽減するため、保育園や幼稚園の入園料を第1子から半額にしているほか、子どもの医療費は中学3年まで無料にしています。財源確保が難しい中で、ふるさと納税の寄付は非常にありがたいものです」

村山市の志布隆夫市長は市の寄付金活用について、こう説明します。他にも低所得家庭の子どもたちのために無料の学習塾を開き、ボランティアの協力も得てマンツーマンの指導を行っているほか、大学生のためには、年間60万円の給付型奨学金も用意しています。その基金の一部にも、ふるさと納税による寄付金が活用されています。

首都圏の消費者への直売で地元農家が元気に

地元の商工業支援では、市内に金属加工を中心とした製造業の企業約100社があることから、それらを対象とした商談会を開いています。発注企業は県外からも招き、県外の参加者には参加費や交通費、宿泊費などを無料にしています。地域経済の活性化に向けたこのような事業にも、ふるさと納税の寄付が役立っています。

また、毎年6月中旬~7月上旬には特産のサクランボが最盛期に入ることから、農家はその収穫や箱詰め、出荷の作業に追われます。そこで、市では「さくらんぼサポーター」を募集し、市内の宿泊施設に数日宿泊して、農家の作業を手伝ってもらっています。

★さくらんぼサポーターrs.jpgさくらんぼ農家の繁忙期、さくらんぼサポーターに農家のお手伝いをしてもらう。

サポーターはボランティアですが、滞在中の保険等は市が負担します。ここでも、ふるさと納税の寄付が活用されているのです。今年は期間中に百数十人のサポーターが訪れ、作業を手伝っており、市外の人との交流にもつながります。サクランボの一部は、ふるさと納税の寄付者にもお礼品として送られています。

「ふるさと納税の寄付は様々な使途に使えることから、大変役立っています。また、ふるさと納税では、サクランボなどの農産物を消費者に直接送りますから、農家は市場に出す際にかかる手数料を払わずに済みます。これによって農家が元気になり、首都圏に安心で安全な農産物を届けることができるというメリットもあります」(志布市長)

寄付者へのお礼品として送られるサクランボは、大きくて艶があり、真っ赤に色づいた高品質のものです。また、地元産のサラミもふるさと納税で人気のお礼品です。地元では、お茶請けとして出されることが多いサラミですが、さとふるでビールと共に 並ぶ写真が掲載されたことで、おつまみなどを目的にお礼品を探す人から好評となりました。外からの目が入ることで地域では気付かない切り口や魅せ方につながったのだそうです。また、漫画で紹介された地元の蔵元・六歌仙の日本酒「山法師」も、寄付者の注目を集めています。

東京五輪に向けてブルガリアチームが事前キャンプ

市では子どもたちが英語力を高め、将来に活かしていけるよう、「GOGO!むらやまインターナショナルキッズ事業」も展開しています。その一環として昨年度からは、市内の中学生を対象としたイングリッシュサマーキャンプも実施しています。外国語指導助手(ALT)らと3日間にわたって過ごし、英語での生活を体験してもらいます。

「若いお母さん方がここに住もうかと考える時、最も重視するのが教育レベルや教育環境です。ですから、村山市の教育レベルを上げて、より多くの若い人たちに市内に住んでもらいたいと考えています」(志布市長)

さらに、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、東沢バラ公園がある村山市では、「バラの国」といわれるブルガリアのホストタウンになりました。昨年度からは新体操ナショナルチームを招いて、事前キャンプの「ROSE CAMP」も実施しています。選手たちはトレーニングだけでなく、公開演技会や市民交流、日本文化体験にも参加しています。このようなところでも、ふるさと納税の寄付が役立っています。

★ブルガリア交流_rs.jpg

ブルガリア新体操ナショナルチーム選手との交流の様子

「まちづくりにはソフト面とハード面がありますが、特にハード面では大きなお金が必要になります。今後、ふるさと納税の寄付が増えていけば、さらに色々なところに役立てられるはずです」(志布市長)

ふるさと納税の寄付は幅広い事業に活用できるほか、市内の農家にとって大きな収入源になることから、市では今後さらに寄付が増えていくことに期待しています。