2026/03/03
町自慢の清流が育むお米で寄付が13倍に増加
宮城県七ヶ宿町 自然と人をつなぐ「七ヶ宿ブランド」
宮城県七ヶ宿町は県南部、山形県と福島県の両県に接する山あいの町です。四季折々の自然と、蔵王連峰から流れる清らかな水に恵まれており、春の桜や水芭蕉、秋の紅葉、冬の雪景色まで、訪れるたびに異なる表情を見せてくれます。町内には、蔵王連峰の一角である不忘山を湖面に映す「長老湖」や、大迫力の二段の滝を間近に臨むことができる「滑津大滝」など、澄んだ水や自然を身近に感じられるスポットが点在しています。こうした自然と暮らしを守り、次の世代につなげていくために、七ヶ宿町ではふるさと納税を地域づくりのひとつの手段として活用しています。
今回は、七ヶ宿町ふるさと振興課の吉田さんに、町の取り組みについて話を伺いました。

教育環境の充実で移住者が増加
七ヶ宿町は人口約1,200人と県内で最も少なく、高齢化率は県内で2番目に高い町※です。そんななか、近年移住者が増加傾向にあると言います。※七ヶ宿町HPより
―移住者はどのくらい増えているのですか?
吉田さん:「町では、『小さくても持続可能なまち~豊かさと幸せを実感できる住み心地100点のまち~』を将来像として掲げ、移住・定住推進施策や結婚・出産・子育て支援などに取り組んでいます。近年、少しずつですが子育て世帯の移住が増えており、合計特殊出生率が上昇するなどの成果が見られています。特に2022年~2023年にかけて人口減少幅が緩やかになってきており、一定の効果が見られました。その要因のひとつとして、教育環境が充実している点が考えられます。現在、町内にある小中学校を統合し、一貫校の新校舎の建設を進めています。そのほかにも、小中学校の給食費や保育料、18歳までの医療費を無料とする支援制度があり、子育て世代からの関心も高まっています」
七ヶ宿町の子どもたち(写真左)と建設中の小中一貫校のイメージ(写真右)
移住者が生み出す"七ヶ宿ブランド"という新しい価値
自然の豊かさや、子育て環境が充実していることから町外から注目が集まる七ヶ宿町。そんな七ヶ宿町ならではのお礼品についてお聞きしました。
─七ヶ宿町のふるさと納税ではどんなお礼品がありますか?
吉田さん:「優れた町産品などが選ばれる『七ヶ宿ブランド』の商品がいくつかあります。『七ヶ宿ブランド認定制度』は七ヶ宿町の知名度向上と地域活性化を図ることを目的に2017年に創設されました。七ヶ宿ブランド認定品かつふるさと納税のお礼品となっているもののなかで、宮城県白石市出身の荒井さんがつくっているシードルがあります。荒井さんの会社『Yuz farm&vineyard』ではワインをメインに生産しており、原料の果物の栽培から醸造まで町内で行っています。ゆくゆくは観光スポットとなるようなワイナリーを作り、町おこしがしたいという夢があるそうです。
『七ヶ宿ブランド』は単なる販売機会の拡大にとどまらず、町の価値そのものを全国に届ける取り組みだと感じています。寄付者の方が商品をきっかけに町に関心を持ち、観光や移住、継続的な応援につながる可能性もあります。また、安定した販路の一つとなることで事業者の経営基盤の強化にもつながり、結果として地域経済の活性化や雇用の維持・創出にも波及していくことを期待しています」
今後はワイン以外の「七ヶ宿ブランド認定品」も複数お礼品化を予定しています。その中には移住者の方が生み出した、七ヶ宿町で採れる粘土を使ってつくる陶器「七ヶ宿焼」などがあるそうです。吉田さんは七ヶ宿町らしさが感じられる魅力的なラインアップを充実させたいと話しました。
移住者交流会(写真左)と七ヶ宿ブランド認定式(写真右)の様子
Cidre Varietal Series 『ふじ』 Brut 2023 750ml
https://www.satofull.jp/products/detail.php?product_id=1598062
自然と歴史を感じるお礼品づくり
吉田さん:「ほかにも、新鮮なうちに真空パックで冷凍した『いわなとにじますセット』も人気のお礼品です。蔵王山からの清らかな水で育てられており、下処理をしてあることから調理しやすく、リピーターが多いお礼品で、こちらも『七ヶ宿ブランド』に認定されています。また、体験型のお礼品では『ゆり太郎ガイドツアー』があります。『ゆり太郎』は、江戸時代の参勤交代の道を歩く歴史行事『わらじで歩こう七ヶ宿』に由来するキャラクターで、町の自然や歴史を案内してくれます」
この「ゆり太郎ガイドツアー」のお礼品化はふるさと納税だけでなく観光係を兼務している吉田さんが発案したそうです。「食べ物だけでなく、体験を通して町を知ってもらいたい。町の魅力をどう伝えるかを重視したお礼品づくりを今後も意識したい」と吉田さんは語りました。

「ゆり太郎ガイドツアー」で安藤家本陣に立ち寄る様子
水源の里七ヶ宿 蔵王天然水仕込み「いわな・にじます」9尾セット(いわな4尾・にじます5尾)
https://www.satofull.jp/products/detail.php?product_id=1458142
ゆるキャラと記念撮影&宮城県七ヶ宿町観光ツアー『ゆり太郎ガイド』[最大10名:所要時間60分]
https://www.satofull.jp/products/detail.php?product_id=1606600
源流米が牽引、寄付件数は前年比13倍に
七ヶ宿町は2017年からさとふるの「一括代行プラン」を利用しています。「一括代行プラン」は、「さとふる」での寄付受け付けからお礼品登録、決済、事業者・寄付者とのやり取り、配送管理まで自治体に係るふるさと納税業務をさとふるが一括代行するプランです。
─さとふるのサービスを利用していかがですか?
吉田さん:「寄付が入ってからお礼品の発送まで、こちらでほとんど何もしなくても自動で進むのは本当に助かっています。『さとふるアプリdeワンストップ申請※』サービスは2024年の実績を鑑み解約したのですが、2025年に寄付が増加し、紙申請が増えて手間が増えてしまいました。寄付が増えていく中で、必要な仕組みはきちんと整えていく必要があると実感しました」
※さとふるアプリdeワンストップ申請:さとふるで行った寄付のワンストップ特例制度における申請がオンラインで完結するサービス
業務負担の軽減は、少人数体制の自治体にとって大きな支えになっています。
また、2025年には七ヶ宿ブランドの「源流米」の受付を開始しました。源流米の取扱いにあたっては、さとふるのサポートが大きかったといいます。
─源流米を受け付けるにあたってどのようなサポートがありましたか?
吉田さん:「さとふるの営業担当の方からふるさと納税における近年のお米への需要増加の情報を提供してもらい、登録を進めました。お礼品登録にあたり在庫調整や、内容量や寄付額の調整にも助言いただき、「比べてびっくり!特別な寄付額のお礼品特集」にも掲載できました。発送の際に収穫時期が早まったことによる対応など、お礼品調達周りでもサポートいただき、レビュー評価は満点の★5を獲得しています。
─源流米の反響はいかがですか?
吉田さん:「レビュー投稿いただいた寄付者のみなさまが★5をつけてくださっています。★5ばかりがそろうのは珍しいことと聞き、どのレビューでも『おいしい』と言っていただけていて、うれしく思いました」
七ヶ宿町の2025年の寄付件数は、源流米がラインアップに加わったおかげで前年と比較し13倍以上に増加しました。
令和7年度産 宮城県七ヶ宿町産ひとめぼれ 5kg(精米)
https://www.satofull.jp/products/detail.php?product_id=1637505
寄付金の活用と七ヶ宿のこれから
「源流米」お礼品事業者の「ライスファーム七ヶ宿」八島さんは七ヶ宿町出身ですが、町外から七ヶ宿町に戻り農業を営んでいます。学生時代に競技スキーに取り組んでおり、スキーの指導員になって地元に恩返しをしたいという想いから、現在は春から秋は農業、冬はスキーの指導をしています。ふるさと納税での高評価をきっかけに、今後さらなる活躍が期待されます。
この「源流米」もふるまわれた七ヶ宿町体験イベントが2023年10月に仙台市で開催されました。イベントには移住・定住相談ブースが設けられたほか、「七ヶ宿町ブランド」を中心とした商品販売もあり、仙台圏へ移住者自らが七ヶ宿町をアピールする場にもなりました。このイベントをきっかけに七ヶ宿町に興味を持ち、七ヶ宿町の仕事に携わるようになったケースもあったそうです。
七ヶ宿町では、今後も新旧分け隔てなく、町民一丸となって「七ヶ宿ブランド」を広める活動に取り組んでいきます。また、「移住・定住を軸にした町づくり」を引き続き進めていく考えです。
さらに、2026年の制度改正では寄付金使途を公表するよう求めており、2025年に寄付増加が見られた七ヶ宿町では、寄付金の使い道の明確化や基金化についても検討を進めていく方針です。
自然に寄り添う暮らしと、人の思いが息づく七ヶ宿町。
人口減少という課題を抱えながらも、課題に対して前向きに取り組む姿勢がうかがえました。今後も七ヶ宿町の移住・定住の取り組みに注目です。
七ヶ宿町を「カソカ(過疎化)怪人」から救うために活動するナナイロレンジャー
▼お礼品の詳細はこちら
宮城県七ヶ宿町のお礼品一覧
