ふるさと納税で広がる地域の未来 沖縄県名護市 株式会社崎浜商店
青い海と豊かな自然に囲まれ、観光地としても人気を集める沖縄県名護市で、70年以上続く総合卸問屋「崎浜商店」。
地域とともに歩んできた「株式会社崎浜商店」が、地元沖縄の魅力を全国に届けるため、どのようにしてふるさと納税を活用して取り組んでいるのか、また、地域活性化への想いについて、崎浜さんに話をうかがいました。
地域を支え"地域のために"
沖縄の代表的なビールとして人気が高い「オリオンビール」をはじめ、食品や日用品、雑貨など約7万点を取り扱い、今や地域の暮らしに欠かせない「株式会社崎浜商店」は、戦後まもない1953年に乾物業としてスタートしました。
「創業当初より生活インフラを整え、地域を支え"地域のために"という思いでやってきました」
という言葉通り、まだ名護市に電気が通っていない頃には、市へ発電機を寄贈したこともあるのだそうです。
現在では、酒類から食品や一般雑貨も扱い、沖縄北部を中心に小売店はもちろん病院などの施設、リゾートホテル、居酒屋、量販店スーパーなどを対象に、総合卸問屋として広域で地域を支えています。
崎浜商店 創業当初の様子
看板商品「オリオンビール」をふるさと納税で全国へ
幅広い商品を取り扱っている崎浜商店の中でも売上の3割を占めるのが、今年9月に東京証券取引所プライム市場に上場し話題になった「オリオンビール」。
「オリオンビールは沖縄らしさを感じてもらえるものだと思っていますし、人気も高いです」
今では全国に流通し、沖縄料理専門店などでも味わうことができるオリオンビールの工場は、ここ名護市にあります。沖縄県内の製造業として初めて、2025年9月25日に東京証券取引所プライム市場に上場した際には、公開価格850円に対し初値1863円と高値をつけ大変話題にもなりました。
<オリオンビール>オリオン ザ・ドラフト
このオリオンビールはふるさと納税のお礼品にもなっています。
「ふるさと納税参入は、名護市がふるさと納税の受け付けを開始する際に声がかかったことがきっかけです。弊社としても地域のため、地域振興にもっと貢献できないかと思案している時でしたので、沖縄をもっと知ってもらえるきっかけになるのではないかと考えました」
名護市は観光地としても人気の高い都市です。コロナ禍で自治体も会社も大きなダメージを受けた時にも、ふるさと納税での売り上げが支えにもなったそうです。
「ホテルや飲食店、学校給食など、主要な取引がほぼ停止した状態でした。その中で、ふるさと納税の需要だけはしっかりあり、非常に助かりました」
また、ビールというと夏のイメージが強く、比例して夏の出荷量も多くなりますが、ふるさと納税の繁忙期は冬。消費量が落ちる冬にふるさと納税の売り上げが担保できるのも大きな魅力です。
現在の崎浜商店
名護市限定お礼品「名護シリーズ」
オリオンビール発祥の地"名護"で生まれたクラフトビール「75BEER(ナゴビール)」をご存じでしょうか?沖縄県産素材を使用したこだわりのビールです。
「工場がある名護市限定で取り扱うことができるお礼品です。通常のオリオンビールより濃厚な味わいが魅力。プレミア感があり、寄付者様から高い支持を集めています」
寄付者からは「沖縄旅行を思い出した」「美味しかったからまた注文します」といった声も寄せられています。現地で味わった方がふるさと納税を通じてリピーターになることもあり、関係人口の広がりにもつながっています。
75BEER 島風ピルスナー&島空ホワイトエール
さとふるとの連携で広がる可能性
さとふるへの掲載後、寄付件数は約3倍に増加しました。
「担当の方がいろいろと提案してくださりお礼品ラインアップを拡充。お陰で年末の繁忙期に大きく寄付が伸びました。密な連携やサポートのほか、ポータルサイトの広報力の高さを実感しました」と嬉しいお言葉もいただきました。
一口にオリオンビールといってもその種類はさまざま。掲載種類を増やすだけでなく、本数違いやセット品、また定期便など、寄付者の方のニーズにあったお礼品を複数掲載することで、寄付者の選択の幅が広がります。
さとふるにはさまざまなオリオンビールを掲載しています
観光や地域活性化につなげていく
今後は取り扱うお礼品も増やしていきたい、と意欲的な崎浜さん。
「自治体や酒造メーカーとも協力して、地元の魅力的なお礼品を伝えていけたらと思っています。会社としても、物流や商品提供の枠を超えて、観光や地域活性化の積極的に関わっていきたいと考えています。ぜひふるさと納税を活用して取り組みを継続していきたいです」
ふるさと納税は、地域と全国をつなぐ架け橋となっています。
創業当初より、地域とともに歩んできた崎浜商店の今後に期待が高まります。
名護湾の夕景
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